サステナブルフードとは?利用するメリットも解説

コラム

「サステナブルフードという言葉を耳にしたことはあるけど、どんな意味があるの?」「サステナブルフードを利用するメリットはなに?」と疑問に思うことがありませんか?
世界は今、数年先の未来に起こりうる問題を改善するために、多くの取り組みを進めています。問題の中には食に関するものもあり、解決するためにもサステナブルフードはとても重要な立ち位置にあると考えられます。
本記事では、サステナブルフードとはなにか、サステナブルフードを利用するメリットにはどんなことがあるのかを解説していきます。

サステナブルフードとは?

SDGsが2015年に採択されたことで、サステナブル商品への関心は年々高まり、需要も増えています。サステナブルには「持続可能な」という意味があり、サステナブルフードとは地球環境などに配慮して作られた食品のことをいいます。
SDGsの掲げる17のゴールに沿った、海洋プラスチックごみや、二酸化炭素排出、労働者の人権などにも配慮してつくられた食材や、それを使って作られた食品もサステナブルフードと呼ばれます。

どんな食品があるの?

サステナブルフードには代替肉(だいたいにく)やサステナブル・シーフード、認証コーヒー(フェアトレードコーヒー)、オーガニック食品(有機食品)、スマート米、昆虫食などがあります。
サステナブルフードで代表的なものは代替肉です。代替肉には植物肉、微生物発酵肉、培養肉の3種類がありますが、特に大豆食品などで作られた植物肉の需要は高く、スーパーで目にすることもあると思います。牛や豚の飼育には、大量の水やエサが必要です。エサとなる作物を育てるには広大な土地を準備する必要があり、森林伐採が進行することになります。また、牛のゲップからはメタンガスという温室効果ガスが排出され、地球温暖化につながることが知られています。代替肉は、牛や豚を育てることによる環境負荷を軽減することができるのです。

サステナブルフードを利用するメリットとは?

サステナブルフードを利用することで得られるメリットには、以下のようなことがあります。

・食品ロスの削減
・食料危機からの脱出
・劣悪な労働環境の改善

それぞれ解説していきます。

食品ロスの削減

農林水産省及び環境省の推計では、日本の令和3年度の食品ロスは約523万トンで、これは、食糧支援機構の国連WFPが2021年に実施した、食料支援の約440万トンに比べると約1.2倍もの量です。今までは捨てられていた食材の新しい食べ方を発見したり、賞味期限間近な食料の再利用をしたりして完成したサステナブルフードを利用すれば、大量の食品ロスを削減することにつながります。

食糧危機からの脱出

「2022年度版の世界の食料安全保障と栄養の現状」によると、世界の人口は増え続けており、世界では8億2,800万人もが飢餓の影響を受けているそうです。これを解決するためには、食糧の生産性と生産量を増やすことが大切です。サステナブルフードの開発がより進めば、生産性を上げ、生産量を増やすことにつながるでしょう。サステナブルフードは世界が食料危機を乗り越えるための光なのではないでしょうか。

劣悪な労働環境の改善

日本では、手頃な価格で買うことのできるコーヒーですが、コーヒーの生産過程には、劣悪な労働環境を強いられている人たちがいます。コーヒー豆の多くは発展途上国で生産されており、先進国の企業の中には、このコーヒー豆を正常価格よりも著しく低い価格で購入しようとすることがあります。
そうすると、コーヒー農家で働く労働者の賃金も低くなり、長時間労働や児童労働につながってしまうのです。サステナブルフードのひとつである認証コーヒー(フェアトレードコーヒー)は、発展途上国の生産者が先進国の企業と対等な立場で取引をおこなったコーヒーという証明です。購入するときに認証コーヒーを選択することは、コーヒー豆農家の劣悪な労働環境の改善にもつながります。

まとめ

今世界は多くの問題を抱え、SDGsでは2030年までに解決しなければならない17のゴールを掲げています。サステナブルフードを積極的に利用することは、SDGsに取り組むことにもつながるでしょう。サステナブルフードには、日本に昔からある「もったいない精神」が大いに影響しているのではと感じています。モノを大切に思う気持ちが込められたサステナブルフードを日常生活に取り入れて、よりよい未来を目指したいですね。

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