人間ドックで尿酸値が高いと判明!注意すべき 3つの症状は?

コラム

人間ドックで尿酸値が高いことがわかったけれど、「尿酸値ってそもそも何?」「尿酸値が高いとどんな症状があるの?」といった疑問を持たれる方もいるでしょう。
本記事では、人間ドックで尿酸値が高いと言われた方が、今後改善しなかった場合に起きる可能性のある症状などを解説しています。
体にどんな症状が起こるのか気になる方は参考にしてください。

尿酸値とは?

尿酸値とは血液中に含まれる「尿酸」の値のことで、人間ドックでは血液検査によって測定することができます。
尿酸とは、食べ物や細胞核に含まれる、プリン体が代謝されてできる老廃物のことをいいます。通常、尿酸は血液に混ざって腎臓に運ばれ、尿と一緒に体外に排出されることでバランスを保っています。しかし、尿酸が排出される量はある程度決まっており、プリン体を多く摂取し尿酸の量を増やしてしまうと、排出できずに血液中の尿酸値は高くなってしまいます。
尿酸値の基準範囲は2.1mg/dl-7.0mg/dl以下で、7.1mg/dl以上は要注意と判断されます。

尿酸値が高い!注意すべき3つの症状

人間ドックで尿酸値が高いと言われても、現時点で体に異常を感じていない場合は、今後どんなことが起きる可能性があるのか想像がつきにくいですよね。
尿酸値が高いと、以下の症状を引き起こす可能性がありますので注意が必要です。
1. 痛風
2. 痛風腎
3. 尿路結石

1.痛風

痛風になると、「ガラスで刺されているように痛い」と言う人がいるほどの痛みに襲われます。
尿酸値の高い状態が続くと尿酸が血液中に混ざる量が増え、排出されずに血液中に残った尿酸は結晶化して、手足の関節などに蓄積します。この結晶がはがれ落ちることで激痛を引き起こします。
症状は数日程度で改善していきますが、適切な治療をせずに放置すると何度も繰り返すことがわかっていますので、しっかりと治療を行いましょう。

2.痛風腎

血液中に尿酸が増えると腎臓にも結晶がたまってしまいますが、上記で説明した痛風と違い、痛みなどの自覚症状はほとんどありません。そのため、気づいたときには症状がかなり進行している可能性も。
痛風腎になると、腎臓機能が低下し、体の老廃物などを尿として体外に排出できる量が減少してしまいます。
腎機能が低下した状態にも係わらず尿酸値が高いままだと、「さらに腎臓に結晶がたまる」→「より腎機能も低下する」という悪循環に陥り、最悪の場合、透析が必要な体になる可能性がありますので注意が必要です。

3.尿路結石

尿路結石は、腎臓や尿管などに結石ができることで、無症状のものから激痛のものまでさまざまです。
尿酸によって、尿の成分が酸性に近づくことで尿路結石ができやすいと言われています。

尿酸値が高くなりやすい人の特徴

尿酸値が高くなりやすい人には以下5つの特徴があります。
1. 尿酸値が高い家族がいる
2. よくお酒を飲む
3. 食べ過ぎる
4. ストレスが多い
5. 激しい運動をする
尿酸値が高い家族がいる人は、遺伝のために尿酸値が高くなる可能性があります。遺伝の場合は、生活習慣を見直しても改善することは難しく、薬による治療が必要となるでしょう。
また、プリン体が多く含まれているお酒や食べ物を大量に摂取すると、それだけ尿酸を作り出すことにつながります。
さらに、ストレスや激しい運動はどちらも代謝を活発にするため、尿酸を作り出すペースが早くなります。結果として、尿酸を体外に排出する速度が追い付かずに、尿酸値が高くなってしまいます。

尿酸値が高いときの対策と予防

人間ドックで現に尿酸値が高いと言われたときは、まず内科を受診しましょう。内科で問診や血液検査、尿検査などをおこない、別の科を受診したほうがよいときは、紹介してもらうことができます。
尿酸値を高くしないための予防は以下のとおりです。
・ プリン体を多く含む食材を控える
・ 飲酒を控える
・ 水を少し多めにとる
・ 適度な有酸素運動をする
・ こまめにストレスを発散させる
水分を多めにとると利尿効果が期待できますので、コップ一杯程度の水を1日7~8回程度に分けてこまめに飲みましょう。ただし、飲み過ぎると体に悪影響を与えてしまいますので、注意してください。

まとめ

人間ドックで尿酸値が高いと指摘された場合は、そのまま放置せずに内科を受診するなどして症状の改善に努めましょう。今はまだ症状が出ていなくても明日発症する可能性もあります。早めに対策や予防をして不安のない生活を送りたいですね。

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