50代以上が気をつけるべき病気

コラム

50代になると一気に病気のリスクが上がりますよね。急に体が追いつかなくなったり、疲れが取れにくくなったり、体の変化に気づく人が多いのも50代と言われています。今回は、そんな50代が気をつけたい病気を紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。

50代の一番多い死因とは?

厚生労働省がまとめた人口動態統計年報によると、50代の死因順位はこのようになっています。1位が悪性新生物、2位が心疾患、3位が自殺と脳血管疾患でした。
まずは1位の悪性新生物。これはいわゆる「がん」のことです。何らかの刺激が長期間加わることで、正常な細胞ががん細胞に変化すると考えられています。悪性新生物の原因は、タバコ、アルコール、高脂肪食、紫外線など多種多様です。治療法は、手術、抗がん剤、放射線治療などで、状態によっては通院で治療を受けることもできます。特に男性は50代から増え始めます。
2位の心疾患は、心臓に何らかの障害が起こり、血液の流れが悪くなって引き起こされる病気です。代表的なものが虚血性心疾患で、これは生活習慣病のひとつとされています。胸の痛みが主な症状で、特に心筋梗塞は命に関わります。厚生労働省の調査によると、心疾患による死亡率は、50~54歳は30~34歳の約10倍という結果が出ていて、年齢が上がるにつれてリスクが高くなることが分かりますね。
3位の脳血管疾患は、脳の動脈がつまったり破裂したりして脳の細胞が壊死し、身体の機能に影響をおよぼす病気、一般的には「脳卒中」ともいわれています。代表的な病気は脳梗塞や脳出血で、意識障害を引き起こすこともあります。死に至らなくても、後遺症で麻痺やしびれが残り、その後の生活が不自由になることも多く、健康寿命にも大きな影響を及ぼしてしまいます。

50代女性は女性ホルモンの減少も

50 代になった女性は、女性ホルモンの減少にも注意しなければなりません。女性は、40代後半から50代にかけて閉経が始まり、エストロゲンの分泌が急激に低下します。それによって、さまざまな病気リスクも上がってしまうのです。
女性は閉経を迎えると、男性とは異なる心身の変化があらわれます。代表的なものが、更年期障害、骨粗鬆症、高血圧です。
更年期障害は、エストロゲンの低下によってほてり、めまい、動悸などの症状があらわれ、日常生活に支障がでてしまう症状のことを言います。生活習慣の見直しや薬物療法で、症状の改善することができます。
骨粗鬆症は、骨がもろくなる病気で、男性に比べて女性に多いことでも知られています。血液中のカルシウム濃度は、低下すると骨からカルシウムが溶けだすことで一定の濃度を保ちます。しかしエストロゲンは、カルシウムが溶けだすのを防ぐ役割があるため、閉経になると骨粗鬆症のリスクが高くなると言われています。
高血圧は動脈を流れる血液の圧力が高いことで、血管に負担がかかっている状態のことを言います。上の血圧が140mmHg以上、または下の血圧が90mmHg以上の場合、高血圧と診断されます。エストロゲンには血管をしなやかに保つ作用があるため、分泌量が低下すると動脈硬化を引き起こし、高血圧も発症しやすいと言われています。

50代以降もいきいき過ごすために心がけること


しかし悲観的になる必要はありません。まだまだ素敵な人生が待っている50代、やりたいことをできる年齢でもあります。そのために、心がけるとよいことを紹介します。
一つ目は、バランスのよい食生活です。これを守ると、生活瞬間病のリスクが下がります。炭水化物は過剰になると肥満につながりやすいので、野菜も積極的に取り入れましょう。野菜が足りないと感じたときは、サラダや煮物などの副菜を一品追加してみてください。また、タンパク質は筋肉のもとになります
二つ目は、運動量を増やすことです。運動は、筋力低下と肥満の予防に役立ちます。さらに、1日の歩行時間をのばすと、心疾患や脳梗塞の死亡率が下がるというデータも出ています。なかには運動する時間がとれないという方もいると思います。その場合は、エレベーターではなく階段を使う、1駅分歩くなど、生活の中で歩行時間を増やす意識をもつこともおすすめです。

まとめ


ここまで、50代が気をつけるべき病気、心がけるべき生活習慣を紹介してきました。ぜひ参考にして、生き生きとした毎日を過ごして行きたいですね。

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