舌がピリピリして痛い!原因と対処法を解説

コラム

「舌がピリピリして痛い」「ヒリヒリして食事がしみる」といった症状は、一時的な刺激で起こることもあれば、体調の乱れや病気が関係していることもあります。放っておくと悪化するケースもあるため、原因を知って正しく対処することが大切です。
この記事では、舌がピリピリする主な原因と、自宅でできるケア方法をわかりやすく解説します。

舌がピリピリして痛くなる7つの原因

1.飲食物の刺激

舌がピリピリと痛くなる原因のひとつは、辛い・熱い・酸っぱい食べ物による一時的な刺激です。唐辛子やワサビ、熱いスープ、レモンなどの酸味の強い食べ物は、舌の粘膜を刺激してピリピリ感を引き起こします。
粘膜が軽く炎症を起こしているだけなので、数日で自然におさまりますが、刺激の強い食べ物を続けて摂ると、治りが遅くなることがあります。

2.口内の炎症

口内炎ができた場合や熱い食べ物で火傷したり、歯で舌を噛んだりした場合、粘膜が傷ついてピリピリ痛むことがあります。口内炎は、ストレス・睡眠不足・栄養不足などが重なるとできやすい傾向です。強い痛みが続く場合や、何度も再発する場合は、ビタミン不足や免疫低下が関係していることもあります。

3.アレルギー反応

食べ物や薬、歯磨き粉などの成分にアレルギー反応を起こして、舌がピリピリすることがあります。特に、果物(キウイ・パイナップル・メロンなど)を食べたときに口の中がしびれる場合は、「口腔アレルギー症候群」の可能性も考えられます。
花粉症のある人がなりやすく、花粉に含まれるたんぱく質と似た構造を持つ食べ物に反応してしまうのが特徴です。症状が強い場合は、アレルギー科や耳鼻咽喉科で相談しましょう。

4.口の乾燥(ドライマウス)

唾液の分泌が減ると、舌の粘膜が乾いて刺激を受けやすくなり、ピリピリ・ヒリヒリと痛むことがあります。これは、ドライマウス(口腔乾燥症)と呼ばれ、加齢、ストレス、薬の副作用などが原因です。
唾液には、口内を保護して細菌の繁殖を防ぐ働きがあるため、乾燥すると炎症や感染を起こしやすくなります。口の乾きを感じたら、水分をこまめにとり、加湿器や保湿スプレーを活用するのがおすすめです。

5. ビタミン不足(特にビタミンB群)

舌の健康には、ビタミンB2・B6・B12などが欠かせません。これらのビタミンは粘膜を守る働きがあるため、不足すると舌の表面が荒れてピリピリ痛むことがあります。偏った食事やダイエット、疲労が続くと不足しやすいため、以下の食材を意識して摂りましょう。
 ビタミンB2:卵、レバー、納豆、乳製品
 ビタミンB6:まぐろ、かつお、バナナ
 ビタミンB12:しじみ、あさり、魚介類
症状が慢性的に続く場合は、サプリメントで補うのもひとつの方法です。

6. ストレスや自律神経の乱れ(舌痛症)

明らかな傷や炎症がないのに舌がピリピリ痛む場合、舌痛症(ぜっつうしょう)の可能性があります。舌痛症は、ストレスやホルモンバランス、自律神経の乱れが関係していると考えられています。
特に、更年期の女性やストレスを感じやすい人に多く見られ、「検査では異常がないのに舌が痛い」「朝より夕方の方が痛い」などの症状が特徴的です。

7. 感染症(カンジダ症など)

舌に白い苔のようなものが付着していて、ピリピリ・ヒリヒリとした痛みを感じる場合は、口腔カンジダ症の可能性もあります。これは、口の中に常在する「カンジダ菌」が増えすぎることで起こる感染症です。
免疫力の低下や抗生物質・ステロイドの使用がきっかけになることが多く、放置すると広がることがあります。白い斑点が取れにくい、舌が赤くただれている場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

舌がピリピリ痛いときに受診する目安

受診する目安は以下のとおりです。
 痛みが1週間以上続く
 舌の色や形に変化がある
 白い膜やしこりがある
 食事や会話がつらいほど痛い
自己判断せずに歯科口腔外科や耳鼻咽喉科を受診してください。

舌がピリピリ痛いときに自宅でできる対処法

舌がピリピリして痛いときには、自宅でできる以下の対処法を試してみましょう。
 辛い・熱い・酸っぱいなど、刺激の強い食べ物を避ける
 水分をこまめにとり、口の中を乾かさない
 栄養バランスを整え、ビタミンB群を意識する
 睡眠と休息を十分にとり、ストレスをためない

まとめ

舌のピリピリした痛みは、多くの場合一時的な刺激や軽い炎症で自然に治まりますが、長引く場合や他の症状を伴う場合は、病気が隠れていることもあります。
「そのうち治る」と放置せず、悪化したり長引いたりする場合は、早めに医療機関で相談しましょう。また、日頃の生活では、強い刺激を避け、栄養と休息をしっかりとることが対処への第一歩です。

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