大人の発達障害とは?特徴について解説

コラム

昨今では、有名人が「発達障害」を公表していることも多く、言葉を耳にしたことがある方は多いと思います。
公表文の中には「周りと上手く馴染めずに生きづらさを感じていた」と述べられていることが多いのですが、この記事を読んでいる方の中にも、「今まさに自分も生きづらさを感じている」という方もいるのではないでしょうか。
こちらの記事では、大人の発達障害とは何か、特徴はどんなものなのかを解説していきます。大人の発達障害が気になっている方はぜひ参考にご覧ください。

発達障害とは?

発達障害とは、脳機能の発達に問題が生じることです。発達障害により、日常生活や社会生活などで困りことが起きてしまい、生きづらさを感じる人も少なくありません。
通常は、子どもの頃から強いこだわりや衝動的な行動など、発達障害の特性が現れますが、程度や周りの環境によっては発達障害と気付かれずに大人になってしまうことがあります。
大人の発達障害は、周りに馴染めずに生きづらさを感じたり他の人よりも仕事ができずに悩んだりすることで、初めて「自分は発達障害かもしれない」と気付くことがあります。

【大人の発達障害】主な2種類と特徴

発達障害には大きく分けて7つありますが、こちらでは、大人の発達障害に多い以下2つについて解説していきます。
・ 自閉スペクトラム症(ASD)
・ 注意欠如・多動症(ADHD)

自閉スペクトラム症(ASD)

自閉スペクトラム症(ASD)と診断される人の特徴には以下の特性がみられます。
・ 他人とのコミュニケーションが苦手
・ 他人の気持ちを理解することが難しい
・ 特定のことに強いこだわりを示す
・ ルール違反を許せない

注意欠如・多動症(ADHD)

注意欠如・多動症(ADHD)と診断される人の特性には以下の特性が見られます。
・ 興味がないと注意力を保てない
・ 黙って座っていられず落ち着きがない
・ やりたいことへの衝動を抑えられない
・ 整理整頓が苦手で物をよく無くす

【大人の発達障害】日常生活の困りごと

大人になると、生活範囲は子どもの頃よりもずっと広がります。しかし、生活範囲が広がっていくと、自分の周りにいる人たちは、子どもの頃のように自分を理解してくれる人ばかりではなくなってしまいます。
大人の発達障害は、子どもの頃から発達障害とわかっている場合と違い、社会に放り出されて初めて、他人との違いに気付かされます。
そのため、これまでは感じなかった困りごとに戸惑いを覚え、混乱することもあるかもしれません。
例として、大人の発達障害者には以下のような困りごとがあります。
・ 詳細な説明がない指示を理解できずに失敗する
・ 時間の管理が苦手なため、遅刻する
・ 他人の気持ちを理解できずに傷つける言葉を言う
・ 人の話を聞かずに自分の話ばかりして愛想を尽かされる
仕事などで「なるべく早めに仕上げて」と指示された場合、正確な時間を何時までと指示されていないため、なるべく早めが一体何時なのかわからずに考え込んでしまうことがあります。

大人の発達障害かもと思ったら

もしも、発達障害かもと思った場合で、さらに、生きづらさも感じているのであれば、発達障害について相談してみることをおすすめします。
医療機関を受診する場合は、精神科や心療内科に問い合わせてみてください。発達障害の検査や診断を行ってくれるかを確認し、予約をして診察を受けてみましょう。
また、全国の発達障害者支援センターでも相談ができます。どこにあるのかわからない場合は、お住まいの自治体に聞いてみると教えてもらえるはずなので、問い合わせてみましょう。

まとめ

子どもの頃から大人になるまで、発達障害だと気付かずに成長してきたものの、いざ社会人になって生活してみると、発達障害の特性ゆえにうまく行かないことも多くあります。
悩みが大きくなってしまうと、二次障害のうつ病などを引き起こす可能性もありますので、注意が必要です。「なんで自分ばかり」と生きづらさを感じるときは、医療機関や発達障害支援センターに相談して、できるだけ心の負担を軽くすることが大切です。

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