熱中症を防ぐ方法とは?

コラム

 2010年以降、年々増えているという熱中症。最初はめまいや頭痛などの症状が現れる軽いものであっても、放っておくと重症化し、死に至る場合もある非常に怖い病気です。熱中症から自分を守れるのは自分しかいません。そこで今回は、熱中症の正しい予防策や対策を紹介しています。

熱中症の原因

 熱中症の原因は、体内の水分と塩分が少なくなることでバランスが崩れてしまい、体温の調整機能が働かなくなってしまうことで起こります。症状としては、体温上昇やめまい、倦怠感やけいれん、重度の場合は意識障害などが起こります。
 熱中症は重症度で分類することができます。重症度Ⅰ度とされている症状は、めまい・筋肉痛・大量の発汗・こむら返りなどが起こります。この場合は、水分と塩分をしっかりと補給します。そして、涼しい場所に移動し、安静にして身体の表面を冷やしましょう。
 重症度Ⅱ度とされている症状は、頭痛・だるさ・吐き気・集中力の低下・身体に力が入らないなどです。こちらも対処法は重症度Ⅰ度と変わりませんが、自力で水分を摂取できない場合は医療機関での受診が必要です。
 重症度Ⅲ度の場合は、命にかかわる状態になっています。症状としては、意識障害・運動障害・けいれんなどです。この状態の人を見つけた場合は即座に救急車を要請し、入院が必要となります。

熱中症対策①体調不良の日は無理をしない

 とても暑い日や、体調がすぐれない日はくれぐれも無理をしないようにしましょう。普段の生活で疲労を感じている、睡眠不足、かぜ、下痢などの症状があるときは、運動を控えて安静にしていることも大切です。とくに初夏は暑さに慣れていないため、体調を崩しやすいです。無理せず安静にできるときはゆっくりと休みましょう。

熱中症対策⓶水分と塩分を補給

 汗が出るときには、水分と塩分が失われてしまいます。そのため、水分だけではなく塩分もしっかり補給することが大切です。体内に流れる血液は、0.9パーセントの食塩水と同じ浸透圧があります。そのため、水分だけを摂取してしまうと血液中のナトリウムが薄くなってしまい、のどが渇かなくなってしまうことがあるのです。さらに熱中症を促進してしまうので、塩分も水分と同じくらい大切なのです。おすすめは、0.1~0.2パーセントの食塩を含んでいる経口補水液を飲むことです。自分で食塩水を作ることも出来ます。その場合は、1リットルの水に食塩2gを溶かすと完成です。
 また、気をつけなければいけないのはスポーツドリンクです。実はスポーツドリンクは、とても多くの糖質を含んでいます。これはエネルギー補給のために含まれているのですが、この糖質が脱水症状を進めてしまう場合もあるのです。そのため、スポーツドリンクを選ぶときは糖質が少ないものを選ぶとよいでしょう。

涼しい時間に適度な運動をする

 暑さに慣れていないとうまく汗をかけないので、熱中症のリスクが高まってしまいます。しかし、適度な運動をすることで発汗作用が活性化してくれるので、暑さに身体が慣れてくれるのです。強度としては、ややきついと感じるくらいの有酸素運動を30分程度行うことが好ましいです。もちろん水分補給は忘れないでくださいね。
 そして、運動をするときは日中の暑い時間をさけることも大切です。早朝や夕方の涼しい時間を使って運動してみてくださいね。暑い日は無理をせず、屋内や日陰で休憩をはさみながら運動することも必要です。

まとめ

 ここまで、熱中症の原因や症状、対策を紹介してきました。一番好ましいのは暑い外に出ないということですが、仕事や生活上不可能な人も多いと思います。そんなときはやはり、水分や塩分補給を忘れずすること。少しでも体調に異変を感じたら涼しい場所で休むこと。家にいるときは我慢しないでエアコンをつけること。これらのことに注意する必要があります。甘く見ていると命の危機にもなりかねませんので、ぜひ参考にして熱中症対策に役立ててくださいね。

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