光線過敏症とは?原因や対策を紹介

コラム


普通であれば日焼けしない程度の日光でも、過敏に肌が反応して赤みや痒みなどか現れることがあります。これは、日焼けではなく光線過敏症という病気かもしれません。ここでは、光線過敏症の原因や対策などを紹介しています。

光線過敏症とは

光線過敏症とは、別名日光アレルギーとも呼ばれます。日光に少しでも皮膚がさらされると、痒みや赤み、発疹ができてしまうという特徴があります。明らかに日焼けとは違うので、すぐに見分けはつくでしょう。
太陽光には、「紫外線」「可視光線」「赤外線」の3種類の光線が含まれています。光線過敏症の原因となっているのは、日焼けの元ともなる紫外線です。紫外線は波長が短くエネルギーが強力なため、人体に被害を与えてしまうのです。

日光過敏症の種類


日光過敏症には主に、「多形日光疹」、「日光じんましん」、「薬剤性光線過敏症」の三種類があります。「多形日光疹」は10~40代の女性に多いです。症状として、半日たってから赤く小さい粒状の湿疹とかゆみがあるのが特徴です。原因は紫外線の刺激で、皮膚の成分が変化し、遅延型アレルギーを起こしてしまうのです。これは日焼け止めで予防できます。発症してしまっても1週間ほどで治ることが多いです。しかし一週間経っても治まらない場合は、ステロイド薬を処方してもらうよよいでしょう。
「日光じんましん」は、日光を浴びると即時型のアレルギー成分が作られてしまい、皮膚がミミズ腫れのような症状になってしまいます。原因は紫外線ではなく可視光線のため、日光を避けると治まることが多いです。予防法としては、紫外線を防ぐ日焼け止めでは効果がないので、抗ヒスタミン薬を使うことが良いとされています。
「薬剤性光線過敏症」は、飲み薬や張り薬が原因で発症してしまう日光過敏症です。ごくわずかな日光で、首や顔に日焼けのような症状が表れます。ケトプロフェンなどを含む湿布などを張ると、その部分が水膨れのようになってしまいます。また、血圧を下げる薬でも発症することがあるため、その場合は医療機関で薬を変えてもらうことをおすすめします。

光線過敏症の原因

光線過敏症の原因は主に、遺伝性、代謝異常、アレルギー性があります。遺伝性の場合は、生まれて間もない頃に受けた紫外線が根付いてしまい、繰り返すと皮膚が乾燥してきてしまいます。その後そばかすのようになり、最終的には皮膚に悪性腫瘍が出てきてしまう場合もあるのです。
 代謝異常の場合は、子供の頃に発症することが多いです。日光に当たると皮膚がピリピリしたりチクチクしたりします。また、飲酒をよくする中年男性にも発症する可能性があります。後天的に発症する可能性もあるのです。
 アレルギー性の場合は、非ステロイド性抗炎症薬や日焼け止めに含まれる、紫外線吸収薬が原因で発症してしまいます。紫外線吸収薬が付着した皮膚のみに発症することが特徴です。しかし一番高頻度で発症する日光過敏症の多くは、原因不明なのです。若い女性や日光にあまり当たらない人に発症することがあり、赤い発疹やかゆみなどが表れます。

日光過敏症の予防方法


 日光過敏症の予防方法として、やはり日光を遮断することが重要です。紫外線は一年の中で5月が一番多いですが、一番注意すべきなのは8月です。真夏は地球上のオゾン層が最も薄くなる季節なので、人体に影響を多く与えてしまいます。また、地面からの跳ね返りによる紫外線にも注意しましょう。コンクリートは6パーセント、砂の地面では15パーセント、水面では20パーセント、そして雪面では80パーセントもの紫外線を反射します。
 基本的に、紫外線が強い昼間の時間帯に外出を避けるか、外出する際には、つばの大きい帽子、長袖の服、日傘、手袋などを装着するようにしましょう。露出してしまう顔には、SPF50以上の日焼け止めクリームを塗ります。基本的な日焼け対策を行うことが重要です。

まとめ


 ここまで、日光過敏症の種類や症状、対策について紹介してきました。後天的に症状が現れる場合もある日光過敏症。もし似たような症状が現れた場合は、飲んでいる薬を疑ってみることも大切です。きちんと予防をすればダメージから皮膚を守れることもあるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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