ビタミンCを適度に摂取しよう!

コラム

ビタミンCは美容や抗酸化作用があり、調理により失われやすいことは有名ですよね。
しかし、実はそれだけではなくもっと奥が深いビタミンであることがわかってきています。
今回はビタミンCの効果や役割、適切な量について詳しく紹介していきます。

ビタミンCの役割


ビタミンCは水溶性のビタミンであり、果物や野菜に多く含まれています。ビタミンCは小腸から吸収され、体内に十分なビタミンCがある場合は、腎臓から尿として排出されていきます。他の多くの栄養素と同じで、ビタミンCが不足している場合は体内への吸収率が多くなり、ビタミンCが十分にとれている時は吸収率が下がるというように、体内で微調整されています。そして哺乳動物の多くはビタミンCを体内で作ることができますが、ヒトは体内でビタミンCを作ることができないのです。だからこそ、食事から摂取する必要があります。
ビタミンCは水で洗ったり、調理したりする際に失われやすい非常に繊細な栄養素です。またビタミンCはコラーゲンの生成に重要な働きがあり、美容には欠かせません。コラーゲンは皮膚、骨、軟骨、腱、平滑筋細胞などに含まれていて、なくてはならない栄養素です。また、ビタミンCが不足すると怪我なども治りにくくなってしまいます。その理由は、ビタミンCは細胞の健康を守る働きがあるからです。また、悪玉コレステロールによる動脈硬化などを改善する作用があるとも考えられています。さらに、ビタミンCはいくつかの酵素がうまく働くのに必要となっています。

ビタミンC欠乏症について


ビタミンCの欠乏による病気として有名なのは、壊血病ですよね。壊血病は昔、貧困だった時代の病気と言われていますが、実はそうではないのです。現在の食生活が偏り始めた人にも起こります。例えばパン、麺、ご飯、ファーストフード、お菓子ばかりを食べる人、ネグレクトされている子供や高齢者でも起こりえるのです。米国では、壊血病は、アルコールや薬物の乱用者、消化吸収に問題のある人、がん悪液質のある人など低栄養状態にある人にみられています。また、手のひら片手分の野菜や果物をとっていない人にも過壊血病がみられるとの報告が上がっています。
壊血病の症状としては、疲れやだるさなどが早い時期に見られます。そして1~3ヶ月ほどすると内出血を起こしやすくなったり、歯茎から出血がみられたり、歯が抜けるようになったり、関節が痛くなったり、気分に変化が見られたりするのです。更に病気が進むと浮腫を起こしたり、神経障害が見られるようになり、死に至ることもあるのです。

ビタミンCの過剰摂取


一方で、過剰摂取もよくありません。ビタミンCを過剰摂取してもある程度(1~2グラム程度)までなら弊害はないと言われていますが、それ以上になるとお腹が張ったり、下痢を起こす原因になります。また、薬剤レベルのビタミンCを摂取した場合、逆に酸化を促進する可能性があります。研究が行われている段階ではっきりはしていませんが、サプリメントなどによる極端な過剰摂取には注意したほうがよいでしょう。一日の推奨量は「日本人の食事摂取基準」によると成人では男女ともに100mgです。妊婦の場合は10mg増、授乳婦の場合は45mg増になります。喫煙者は35mg増だと考えられています。上限は一日あたり1000mgです。この量を守り、適切に摂取するようにしましょう。

まとめ

ここまで、ビタミンCの役割や不足した時に起こる症状、過剰摂取したときに起こる症状などについて紹介してきました。すべての栄養素は、適切な量を摂取することが一番大切です。ビタミンCは忙しい生活の中で意識しないと不足しがちな栄養なので、しっかりと摂取し、健康的な毎日を過ごしましょう。

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