ダイエットから来る摂食障害に注意!

コラム

 現在、日本人女性は痩せ過ぎの傾向があると言われています。実際にこれは社会問題にもなっており、多くの医師や専門家も警告を鳴らしているのです。痩せ思考が強い女性が、過度なダイエットで摂食障害に陥ってしまうことも深刻な問題になっています。ここでは、摂食障害について紹介しています。

摂食障害の種類

 摂食障害とは、食行動を中心に拒食や過食などの症状が現れる病気です。特に女性に多く、痩せ思考の強さから来るダイエットが原因で引き起こすことが多いです。摂食障害の種類は主に、神経性やせ症・神経性過食症・過食性障害の三種類があります。

神経性やせ症とは

 神経性やせ症とは、周りから見たら十分に細く痩せ過ぎであるにも関わらず、本人はまだ太っていると感じてしまい、痩せ過ぎていることを感じられない病です。さらに痩せようと食事制限をしてしまうため、その反動で過食に走ってしまう人もいます。過食をすると体重が増えることが怖くて、嘔吐をしたり、下剤を使ってしまったりすることが多いです。過度な食事制限をして過食に走ってしまい、その結果体重が増える恐怖で嘔吐や下剤に走る。そしてまた過度な食事制限を繰り返し…という悪循環に陥ってしまうのです。

神経性やせ症の症状

 身体に現れる症状としては、BMIが18.5以下の痩せ型になります。また、筋肉低下や疲れやすさなどの症状が現れます。低血圧、心拍数低下、低体温、女性の場合は無月経、便秘、浮腫み、乾燥、手や足の裏が黄色などのも現れます。また、脱水症状や貧血、肝機能異常、低タンパク血症、高コレステロール血症になりやすくなり、骨粗しょう症や腎機能障害、脳の萎縮などになる可能性もあります。
 精神面での症状は、憂鬱な気分になりやすくなり、不安やこだわりが強くなるなど、自尊心が低下します。自分の価値が痩せていることしかなくなってしまうのです。

神経性過食症とは

 神経性過食症は、お腹はいっぱいなのに脳がいつまで経っても満足せず、コントロールが出来なくなってしまいます。そのため、毎日のように過食をしてしまう病気です。過食した後に嘔吐や下剤を使うなどして、体重を増やさないようにします。基本的にこのような行為は人目避けて行うので、家族や友人も気づかない場合が多いです。健康な人も時々やってしまう「食べ過ぎ」と見分けがつかず、本人が気づかないことも多いです。大切なのは見分けをつけて、少しでも怪しいと思ったら医療機関を受診することです。

神経性過食症の症状

 神経性過食症の人が過食をするとき、大量の食べ物を詰め込むように食べます。むちゃ食いとも言われ、コントロールが効かない状態になります。もっともっと、と永遠に食べていたいと思ってしまい、食べ終わった後には強烈な罪悪感が襲います。「食べ過ぎ」と「過食」を見極めるには、週に一回以上この行為をしてしまう場合は神経性過食症の疑いがあります。
 また、食べ過ぎと圧倒的に違う点は、嘔吐や下剤を使うなどをして、体重を増やさない行動をすることです。過食をした罪悪感で過度に絶食をすることもあります。
 嘔吐が習慣になると唾液腺が腫れ、歯の表面が胃酸で溶けます。また、カリウムが失われることで不整脈が出て、嘔吐しているとはいえ、体重も過食によりどんどん増えていきます。
 精神面では、体重次第で気分の浮き沈みがあり、100gでも体重が増えていると絶望することもあります。体重が増加していると自分に価値が無いと思い、学校や職場に行けなる、過食代にほとんどつぎ込んでしまうなどという症状も現れます。
 また、過食性障害は神経性過食症が下剤や嘔吐をするのに対し、過食のみ行い、嘔吐や下剤などを使用しない病気のことを言います。

まとめ

 ここまで、ダイエットで引き起こされる摂食障害について紹介してきました。摂食障害は一度なってしまうと治療がとても大変で、何十年も完治しないということも珍しくありません。体重=体脂肪でもないし、ましてや体重で自分の価値が決まるなどありえません。ぜひ正しい方法で減量をし、BMIが19以下の人は食事制限ではなく、健康的に筋トレなどをおすすめします。

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