カルシウムは骨だけではなく体内の様々な器官に影響ある栄養素

コラム

カルシウムが骨を作る栄養素ということは誰もが知っていることですね。

しかしそれだけがカルシウムの働きではありません。

実はカルシウムは人間の精神に作用したり、細胞を作る作用を手助けしたりと、色々な働きをもつ栄養素です。

そこで今回の記事では、カルシウムの様々な働きについて解説してみました。

カルシウムの働き


カルシウムの働きの中で最も重要なものとしては、骨や歯をつくる働きが挙げられます。

また、カルシウムは血液内にも存在していて、血液の凝固に関わる作用も。

そのため、出血した時などに血液を凝固させて出血を止める働きにもカルシウムが関係しています。

それら以外にも、筋肉の収縮を促進する作用、細胞分裂を助ける作用、神経の興奮を抑制して精神を安定させる作用などがあります。

カルシウム不足で起こる様々な症状


このようにカルシウムには多くの作用があることから、カルシウムが不足すると体のあちこちに不調が現れることになります。

骨粗鬆症の原因に

まず、カルシウムが不足すると人間の人体は骨からカルシウムを取り出して使用します。そのため、カルシウムが減った骨や歯は脆くなってしまうことに。

また、カルシウムが不足すると骨粗鬆症を招く原因ともなります。

カルシウムのパラドックス

それだけでなく、カルシウム不足で骨からカルシウムが取り出されると、カルシウムは血液を通して人体のあちこちの血管に付着。

これが、アルツハイマー病や高血圧、動脈硬化など様々な病気の原因になっている、と考えられています。

こういった症状のことを「カルシウムのパラドックス」と呼んでいます。

情緒不安定の原因に

カルシウムは先ほど述べたように精神の安定にも関わっているので、カルシウムが不足することによりイライラ感が増し、精神が不安定になってしまう可能性があります。

カルシウム摂取で注意したいこと

吸収率を意識して摂取

まず、カルシウムは吸収率があまり良くない栄養素です。

しかし乳製品は、カルシウムの吸収率がかなり良い食品なので、食品から摂取するならば乳製品をこまめに摂るように心がけましょう。

ビタミンDと一緒に摂る

ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける働きがあります。そのため、ビタミンDとカルシウムを同時に摂取するのが効率的な摂取法です。

リンの摂り過ぎに注意

栄養素の中でリンはカルシウムと結びつきやすい性質があります。そのため、リンを摂りすぎるとカルシウムの摂取が阻害されてしまうことに。

リンの少ない食品としては、野菜類などがありますので、野菜をたくさん食べるようにしましょう。

カルシウム1日の必要量と上限量


カルシウムは成長期には800mgから1,000mg程度摂取することが望ましいですが、成長期以外ならば600mg程度摂取しておけば大丈夫でしょう。

また、カルシウムの摂取上限量は2,300mgとなっています。

カルシウムは余程の量を摂らない限りは摂り過ぎの弊害は出ない、と考えられているので、上限値に関してはあまり神経質になる必要はありません。

カルシウムの多い食品


カルシウムの多い食品としてまず頭に浮かぶのは、牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの乳製品です。

吸収率もとても良いので、こまめに摂取しておきたいですね。

その他、いわし、海老などの魚介類、小松菜をはじめとする野菜、ひじきなどの海藻類、そして、豆腐や納豆などの大豆製品にも多くのカルシウムが含まれています。

カルシウムをしっかりとって充実した毎日を

このようにカルシウムは、全身のあちこちの機能に影響を及ぼす栄養素です。

そのため、カルシウムをしっかり摂取できていれば、精神と肉体が安定した状態を保つための手助けとなります。

これからは健康管理においてカルシウムの摂取ということも意識して、毎日を過ごしてみましょう。

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