特定保健指導とは?対象者の基準をわかりやすく解説
健診を受けたあと、「特定保健指導の対象」と伝えられた経験はありませんか?当日説明を受けた方もいれば、後日通知が届いた方もいるかもしれません。
本記事では、特定保健指導とは何かと対象者の基準について解説します。
特定保健指導とは?制度の目的と健診との関係

特定保健指導とは「メタボリックシンドロームの予防・改善を目的」とした国が定める保健指導の制度で、40歳以上75歳未満の方が対象です。
特定保健指導の対象かどうかは、特定健診の結果に応じて判定されます。
特定健診は、腹囲や血糖・血圧・脂質などを調べる「現状確認のための検査」です。
一方、特定保健指導は、健診結果をもとに生活習慣の改善を「支援するためのプログラム」を指します。
健診を受けた全員が保健指導を受けるわけではなく、一定の基準を超えた方のみが対象になります。
2種類の保健指導|動機付け支援と積極的支援の違い

特定保健指導には、「動機付け支援」と「積極的支援」の2種類があります。
健診結果をもとに算出されたリスクの程度によって、どちらの支援を受けるかが決まります。
動機付け支援は、リスクが比較的低い方向けの支援です。
初回に保健師や管理栄養士との個別面談(またはグループ面談)を行い、生活改善の計画を立てます。
その後、3〜6か月後に実績の評価が行われ、支援が完了します。
積極的支援は、リスクが高い方向けの支援です。
初回面談に加えて、期間中に複数回のフォローアップが実施され、電話やメール、対面など複数の方法で継続的にサポートを受けられます。
なお、追加リスクの数と年齢の組み合わせによって、どちらの支援になるかが決まります。
65歳以上75歳未満は積極的支援の対象外となり、動機付け支援になります。
対象者はこう決まる|選定基準と対象外のケース

選定基準の3つのステップ
対象者の選定は、以下の3つのステップで行われます。
ステップ①:内臓脂肪型肥満の確認(腹囲・BMI)
腹囲が男性85cm以上・女性90cm以上の方、またはBMIが25以上の方が該当します。
ステップ②:追加リスクの確認(血糖・脂質・血圧)
血糖値・中性脂肪・HDLコレステロール・血圧の数値をもとに、追加リスクの数を数えます。
ステップ③:喫煙歴の確認
追加リスクに喫煙歴が加わることで、リスクの合計数が変わり、支援の種類が決まります。
対象外になるケースと「基準ギリギリ」の方への注意

糖尿病・高血圧・脂質異常症などですでに治療中、または服薬中の方は、原則として特定保健指導の対象外となる場合があります。また、基準に該当していても、必ずしも全員が指導を受けるわけではありません。
見落としがちなのが「基準をわずかに下回った方」です。腹囲や血糖値がギリギリ基準未満でも、生活習慣のリスクが積み重なっていることがあります。
「対象外だから問題ない」と安心せず、今のうちから食事・運動・睡眠を見直すことが大切です。
特定健診の結果は、自分の健康状態を客観的に知る貴重な機会として活用しましょう。
対象と言われても動かない?よくある落とし穴

特定保健指導の案内が届いても、「仕事が忙しい」「面倒そう」といった理由で後回しにしてしまう方は少なくありません。しかし、放置することで生活習慣病のリスクは年々高まります。
保健指導はあくまでも「きっかけと伴走」を提供する場。最終的に生活を変えられるのは、自分自身の行動のみです。
指導を最大限に活かすには、「期間中に何を変えるか」を具体的に決めることがポイントです。「毎朝10分歩く」「夕食の炭水化物を少し減らす」など、小さく始めることが継続につながります。
保健師や管理栄養士と一緒に、自分に合った目標を設定しましょう。
まとめ
特定保健指導は、メタボ予防・改善を目的とした40歳以上75歳未満を対象とする国の支援制度です。健診結果のリスクに応じて「動機付け支援」か「積極的支援」に振り分けられ、対象かどうかは腹囲・BMI・血糖・脂質・血圧・喫煙歴をもとに判定されます。
基準をわずかに下回った方も油断は禁物です。対象になった方はもちろん、そうでない方も、保健指導や健診結果を生活改善のきっかけとして積極的に活用していきましょう。

