あくびが止まらないのは病気のサイン?原因と対処法を解説

コラム

「あくびが止まらなくて困る」という経験は、多くの人が一度はあるのではないでしょうか。
一般的には眠気や疲労が原因とされますが、場合によっては脳や心臓に関わる病気、自律神経の乱れといった体調のサインであることもあります。

本記事では、医学的に考えられる原因と対処法、そして受診を検討すべきタイミングについて解説します。

あくびが止まらない原因

あくびが止まらない原因には以下のものがあります。どのようなときにあくびが止まらなくなるのか、確認していきましょう。

睡眠不足・疲労

最も多い原因は、単純な眠気や疲労です。睡眠時間が不足していたり、心身に強い疲労がたまっていたりすると、「休養が必要」だと脳がサインを送るためにあくびが出やすくなります。

脳の酸素不足

長時間同じ姿勢で作業を続けると呼吸が浅くなり、脳に十分な酸素が行き渡らなくなることがあります。このとき、体は自然にあくびを引き起こして酸素を取り入れようとしていると言われています。

自律神経の乱れ

ストレスや緊張などで自律神経が乱れると、眠くないのにあくびが出ることがあります。特にプレゼンや試験の前など「ここぞ」という場面でのあくびは、緊張によるものかもしれません。

薬の副作用

一部の薬、特に抗うつ薬や抗不安薬には副作用として「あくびが出やすい」ことが報告されています。新しい薬を飲み始めてからあくびが増えた場合は、医師に相談することが大切です。

病気のサイン

あくびは、頻度は高くないものの、以下のような病気のサインである場合があります。
• 片頭痛やてんかんの前兆
• 脳疾患(脳梗塞など)による血流の滞り
• 心疾患による循環不良

急にあくびが増えたり、いつものあくびと出方が違うと感じたりした場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

あくびが止まらないときの対処法

あくびが止まらないときは、以下の対処法を試してみましょう。

深呼吸やストレッチをする

意識して深呼吸をしたり、肩や首を軽く回してストレッチしたりして血流を改善させましょう。長時間同じ姿勢でいると、呼吸が浅くなり脳に酸素が届きにくくなります。特にデスクワーク中は、1時間に1回は体を動かす習慣をつけると効果的です。

こまめな休憩や仮眠をとる

睡眠不足や強い疲労が原因のときは、短時間の休憩や15〜30分程度の仮眠が有効です。脳の疲労が休まるため、集中力も回復します。昼食後の眠気が強い時間帯に短時間の仮眠を取り入れると、午後のあくび予防にもつながります。

睡眠習慣を整える

毎日同じ時間に就寝・起床すると体内時計が安定し、過剰なあくびの予防になります。スマホやPCのブルーライトは眠りの質を下げるため、就寝の1~2時間前からは使用を控えるのが理想的です。

カフェインやアルコール摂取を控える

カフェインは一時的に眠気を抑えますが、過剰な摂取は自律神経を乱し、眠りが浅くなる原因です。また、アルコールも睡眠の質を下げ、翌日のあくびにつながることがあります。適量を守り、カフェインは就寝6時間前まで、アルコールは就寝3時間前までの摂取に留めましょう。

生活習慣の見直しで改善することが多いため、まずは無理のない範囲で実践してみてください。

受診を検討したほうが良いケース

以下のような場合は、自己判断せず医療機関の受診をおすすめします。

• 強い眠気がないのに頻繁にあくびが出る
• 頭痛・めまい・手足のしびれなどを伴う
• 動悸や胸の違和感を同時に覚える
• 薬を飲み始めてから急にあくびが増えた

受診先としては、内科や神経内科、心療内科が一般的です。症状によっては循環器内科を紹介されることもあります。

まとめ

あくびは一時的な眠気や疲労のサインであることがほとんどですが、ときには脳や心臓など体の異常を知らせる重要なシグナルである場合もあります。

生活習慣を整えても改善しない、または他の症状を伴うときは、早めに医師に相談することが安心につながります。

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