近視は日光で予防できる!

コラム

遠くのものが見えにくくなってしまう近視。メガネやコンタクトレンズで対処できますが、実は近視は失明のリスクがあると言うことがわかってきました。スマートフォンやパソコンが原因と思われてきましたが、実は日光不足が原因だということがわかってきたのです。ここでは、近視と日光の関係や、近視を予防する方法などを紹介しています。

近視とは

近視とは遠くのものが見えにくくなる現象です。近視の仕組みは、外から入ってきた光を網膜の上で焦点を合わせることでものを見ることができるのですが、近視の人は眼球が伸びてしまって焦点の合うところがずれてしまいます。そのためにものがぼやけて見えてしまうということが起きるのです。その結果、網膜や神経なのがさらに伸ばされてしまい、だんだん薄くなり近視が進行していってしまうのです。
近視のみで終わると良いのですが、これがさまざまな病気を引き起こす可能性を高めるとも言われています。一度伸びてしまった眼球は元に戻すことができないので、近視のための予防や、進行を止めるための努力が必要です。

近視は失明のリスクがある

今まで近視は、病気という概念がありませんでした。メガネやコンタクトレンズで見やすくできますし、ある程度進行したら止まるとも言われていたからです。しかし、近視は失明のリスクが高まることがわかってきました。
現在子どもの近視が増えており、低年齢化も進んでいます。文科省の調査によると、約35年間で小学生は約2.8倍、高校生は約1.3倍に近視が増えているというのです。
世界的にも問題になっており、2010年には19億5047万人だった世界の近視人口は、2050年には47億5769万人になると言われています。2050年には世界中で9億3800万人が失明するリスクがあるとの結果もでているのです。

近視の原因

近視は現代になって増えていることから、原因はスマートフォンやパソコンによるブルーライトが原因と言われてきました。しかし、実際は日光不足が原因なのではないかということが分かってきたのです。
現代の子どもたちは昔に比べ、外で遊ぶことが減りつつあります。安全性の問題から公園の遊具が消え、熱中症の問題で外出が減り、ゲームやインターネットの発達で屋内遊びが主流になってきています。また、技術の進歩でUVカットのガラスが主流になり、屋内で紫外線を浴びることも減りました。
実際に外に出る機会が多い発展途上国の子どもたちは、日本などの先進国と比べて近視になっている人口が少ないこともわかっています。これらから、近視の原因は日光不足なのではないかという研究結果が出たのです。

近視予防には屋外活動が鍵!

近視を予防するには、週に11時間以上、明るさ1000lx以上の日光を浴びることが必要だと言われています。1000lxは、屋外でないと浴びることができません。屋内ではでは300lx、窓際でも800lx程度。屋外では、涼しい木陰でも数千lxあると言われています。そのため、日陰で十分な効果が得られ、近視の予防に役立つのです。
ではなぜ日光が必要なのでしょうか。実は日光には、バイオレットライトというある周波数の光が存在します。これはブルーライトにも非常に近いものですが、これを日中に浴びることで、近視の原因である眼球が延びてしまう現象を抑えることがわかっています。実際に台湾では、近視予防のために屋外活動をするイベントが設けられています。これにより、近視になる子どもたちが減ったという結果も出ています。

まとめ

ここまで、近視と日光の関係や予防法について紹介してきました。近視は失明のリスクも高めるとのことで、軽視してはいけないものということがわかりました。また、近視予防には日光が必要で、外に出る時間も確保したいところですね。まだ近視になっていない子どもたちには、積極的に外遊びをしてもらうことが好ましいでしょう。

関連記事一覧