人間ドック、日帰りだとどれくらい検査できる?

コラム

人間ドックは複数の検査項目を組み合わせ、それぞれの不安要素や問題点、健康診断で異常が認められた領域に対応する詳細な検査です。
場合によっては複数日に渡って入院する必要がありますが、受ける検査を絞り込めば日帰りの計画も立てられるでしょう。
忙しい社会人の方、特に働き盛りの30代、40代の方は健康に対する不安が多少あっても病院に出かける予定を先送りにしがちです。過密なスケジュールを縫って時間を確保する負担の大きさや、忙しさそのものが理由なのだと思われますが、その結果病気の芽を見逃してしまえば命を縮めるかもしれません。
2012年のデータに基づいたがんの罹患リスクは生涯累積で2人に1人(男性63%、女性47%)です。命に関わる病気・疾患のリスクは常にすぐそばにあります。検査項目を絞り込むことができれば人間ドックも半日で受けられますから、ぜひカレンダーと相談してみてください。

人間ドックを日帰りで計画する場合の検査項目


・日帰り人間ドックのモデルケース
モデルケースとしての日帰り人間ドックの検査内容をピックアップしてご紹介します。基礎的なものは健康診断と共通していますが、付加する内容は希望に応じて選択できるので医師に相談するといいでしょう。
・問診
・診察
・血液検査(一般・血清・血糖・生化学)
・検尿
・便潜血検査
・循環機能検査
・胃部エックス線(もしくは胃内視鏡・胃カメラ)
・胸部エックス線
・腹部超音波
・身体測定
・眼底検査および眼圧検査
・肺機能検査
・栄養指導(生活指導)
おそらく日帰りと聞いて想像するよりも密度の濃い内容になるはずです。特に病気の自覚症状がない方であればこれで十分対応できると思われます。ただ、短い時間に検査項目を詰め込むため、院内の移動などで体力を消耗することを覚悟しておいたほうがよさそうです。

・人間ドックならでは? 選べる検査項目
日帰り人間ドックでは基礎的な検査項目、つまり、健康診断と共通する内容が柱になっています。それでは人間ドックである必要などないという方もいらっしゃるかもしれませんね。
人間ドックの特徴は詳細な検査内容を自由に選べるところ。
上記のモデルケースで言えば「胃内視鏡」と「胃カメラ」が人間ドックならでは。特におすすめが「胃内視鏡」です。内視鏡検査は細い管を、胃など目的の器官まで挿管して画像を映し出します。この管には必要に応じて検体を採取できる機能も盛り込まれていますから、病気の有無を確認すると同時に、病変が確認できた場合には検体を採取して生検に回せます。言わば一石二鳥の検査というわけです。

日帰り人間ドックを受けるポイント

・日帰り人間ドックは午前中が吉
人間ドックの検査内容を半日に詰め込む場合は午前中の時間帯を選ぶ方が多いようです。というのも、午前中の受診ならば早い時間に病院に入り、着替えなどの準備を整え、短時間で検査室を回ります。かなり忙しく立ち回ることにはなりますが、一通り終えたら昼食を食べて午後はフリーになります。
もしも仕事が詰まっている方なら、午後から会社に戻っても構いません。昼間で仕事をして午後に検査を詰め込むより、心身の負担は少なく抑えられるでしょう。

・病気の可能性がある場合
ご自分で何か体調の不安があって「病気が見つかるかもしれない」と思う方は、疑わしい病気の治療についての評判をチェックしてみてください。または、その病気の検査に強い病院かどうか調べるようにしましょう。
実際に病変が見つかれば治療を始めるのですから、一連の流れで速やかに受療できるようにする準備として、これらの下調べが必要です。

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