脾臓ってどんな内臓なの? 脾臓の病気とCT検査

コラム

脾臓ってどんな内臓なの? 脾臓の病気とCT検査脾臓は人体の中であまり脚光を浴びる機会がない臓器です。
横隔膜、左側の腎臓、胃、腹膜に挟まれた位置関係にある握りこぶし大の扁平な臓器で、心臓と脾動脈を通してつながっています。
血液の流れは心臓から脾臓へ、脾臓から肝臓へと続きます。意外にも重要な器官であるにもかかわらず病気を見落とされがちなので、ぜひ定期的な検査で状態をチェックしてください。

脾臓とは?

脾臓の役割
脾臓には2種類の組織があり、感染症などの防波堤としての役割、古い赤血球を破壊する役割、新しく作られた血液の貯留施設としての役割などを担っています。
人は常に病原体にさらされて生活していますから、免疫機能が正常に働かなくなれば途端に病気になってしまいます。脾臓は全身と比較すれば小さなものですが、実はとても重要な器官というわけです。

脾臓はどんな病気になるのか
脾臓の病気はそれほど種類が多くありません。これが、脾臓があまり注目されない理由です。ただし、いったん病気になれば摘出しなければならなくなる可能性があるので、警戒するに越したことはないのです。
脾臓で警戒すべきは「特発性血小板減少性紫斑病」「遺伝性球状赤血球症」「脾機能亢進症」「門脈圧亢進症」「脾腫瘍」などです。「特発性血小板減少性紫斑病」は難病の一種で罹患率は低いですが、年間200人が発症するというデータがあります。原因が定かでないながら、出血が止まりにくくなるなど危険な症状を呈しますので、異変を感じたらあらゆる可能性を視野に入れて医師に相談するようにしてください。

脾臓の健康

脾臓の健康状態を調べる検査
脾臓の健康状態を確認するには、健康診断などで盛り込まれている基礎的な項目だけではなく、より高度な検査項目を実施する必要があります。
例えば腹部CT検査、腹部超音波検査、PET-CT検査などです。いずれも人間ドックではよく知られている項目ですが、ひとつひとつが数万から10数万円の費用がかかります。脾臓の病気については他の臓器のように組織を採取する「生検」ができないため、多角的に画像検査や血液検査を行って病気を推定するしかありません。検査を受ける方は人間ドックで費用や待ち時間、通院の負担軽減を検討することをおすすめします。

CT検査と人間ドック
画像検査の第一選択肢としてご紹介したCT検査は、エックス線の横断層画像を連続撮影することで体内を立体的に可視化する検査です。他の方法で内部の状態を確認できない臓器に対して有効性が高い方法です。
人間ドックではCT検査を含むセットでも安ければ3万円台から受診できるのですが、通常はCT検査単独でも全額自己負担ならば2万円程度かかります。脾臓の病気に対しては他の検査と組み合わせなければならないので、人間ドックは利用者の皆様に非常に有利なシステムといえるでしょう。

脾臓ってどんな内臓なの? 脾臓の病気とCT検査
人間ドックはどの病院でも受けられます。ただし、CTスキャンは設備がなければ実施できないので、設備の有無を確認する問い合わせが必須です。
CTスキャンの設備を持たない施設では、他の手法を組み合わせて脾臓の診断をすることになるので、どんな検査ができるのかというところから相談するといいかもしれませんね。

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