肝臓の病気は命を奪う! CTスキャンを定期的に受けよう

コラム

肝臓の病気は命を奪う! CTスキャンを定期的に受けよう人体はすべての臓器が正しく働いて、初めて健康に機能します。中には他の器官が代用になるようなものもありますが、脳や心臓、肝臓といった臓器は替えが効きません。
肝臓は多少の障害では自覚できるような異変が起こらないので、病気の発覚が遅れがちという特徴があります。健康診断で肝臓病の兆候が見つかって、いざ精密検査を受けてみたらかなり進行していた、というケースが多いのはそのためです。
少しでも長く健康に生きていたいと望む皆様は、ぜひ定期的に病院で検査を受けていただきたいと思います。

よくある肝臓の病気と症状

主な肝臓の病気
肝臓の主な病気は、肝臓がん、脂肪肝、ウィルス性肝炎、原発性肝炎、薬剤性肝障害、肝硬変、急性肝炎、慢性肝炎などです。慢性的に肝臓の組織に炎症が起こる慢性肝炎から肝硬変へ、肝硬変から肝臓がんへと進行していく危険性もあります。
肝臓がんは他の臓器に転移しやすく、さらにはどこに転移するかも予測できないため、治療には早期発見、早期治療開始が重要なポイントです。

主な病気の症状
肝臓に炎症が起こっても、軽度であればほとんどは自覚症状がありません。炎症が進むと食欲不振や疲労感、手足のむくみ、腹部膨満感、イライラ、味覚の異変に始まり、腹痛、発熱、黄疸と悪化していきます。
肝臓のあたりを押して痛みを感じるレベルになるとかなり重篤になっているか、急性の肝炎だと思われます。早急に治療を受けましょう。

肝臓の検査について

肝臓病の基礎的な検査 肝臓病の最も基礎的な検査は血液検査です。肝炎の診断、病気の進行度合いを見るには「AST(GOT)」「ALT(GPT)」という項目で炎症の有無を判断し、「AST/ALT比」で肝硬変か肝炎かを判定します。さらに血小板値、血清アルブミン値、プロトロンビン試験、ヘパプラスチン試験、ICG試験で進行度、残存する予備機能を推測します。
これらの検査項目はだいたい一般的な健康診断に盛り込まれているので、要注意判定を受けたり、再検査の指示が出た場合にはかなりの危険性を抱えていると認識するべきです。

人間ドックで選べる検査

肝臓の病気は命を奪う! CTスキャンを定期的に受けよう
人間ドックでは他にも肝臓病の発見にかかわる検査を実施します。血液検査や便検査もたいへん重要なのですが、これらは肝臓のどこに病変が起きているのか、どの程度の大きさの病変があるのかを調べるような内容ではありません。そこで、肝機能の低下が認められた方、また、肝機能の低下を予測している方、予防したい方については、超音波検査やCT検査、MRI検査などを併せて受診するといいでしょう。いずれも人間ドックでは人気がある項目で、肝臓病の早期発見に大変有効です。
特に「CT検査」は立体的に病変の位置を特定できる検査なので、単独で受診するよりも比較的費用を抑えられる人間ドックで、効果的な他の検査項目と組み合わせて受診することをおすすめします。

人間ドックというと「高額なのでは?」と思われるかもしれませんが、3万円程度から利用可能です。ぜひお気軽に、お近くの医療機関で相談してみてください。

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