生理前の鬱状態は治せるかも知れない!PMDDについて紹介!

コラム

生理の前になると気分が落ち込む、過食してしまうなど、多くの体の変化を感じる女性は多いと思います。今まではPMSという症状が有名で、食欲が増したり頭痛が現れたり風っぽい症状が現れたりということが知られていました。
しかし最近、ひどく気分が落ち込んでしまう、鬱っぽくなってしまうPMDDという症状があることがわかってきました。今回は、PMDDについて紹介していきます。

PMDD(月経前不快気分障害)とは?


PMDDとは、多くの女性が感じる、生理前の身体の不調・こころの不調といった変化、月経前症候群PMSのなかでも、とりわけ精神的不調の程度が重く、日常生活に支障をきたすほどの状態のことです。特にPMDDは抑うつ障害群にカテゴリーされています。PMSの症状と同様に、PMDDの症状は生理の数日~2週間前頃から始まり、月経が始まると、ほとんどが嘘のように消えていきます。実は、PMDD(月経前症候群)の原因は、はっきりとは分かっていません。生理周期によっておこる正常なホルモンバランスの変化に、敏感に身体や精神面が変化して、異常に反応して強い症状を起こしてしまうと考えられています。ホルモンのバランスが変化すると、セロトニン不足になることがあります。セロトニンとは、脳や腸に存在する物質で、血管を収縮させたり、気分に影響を及ぼしたりするものです。

PMDDの症状はどんなもの?


PMDDの症状は、月経の2週間前より後にあらわれ、月経がはじまると数日で消えるというものです。PMDDの症状があまりにも強いと、家庭で、職場で、対人関係において、うまく機能することができなくなってしまうのです。PMDDの症状には、大きく分けて、「こころの症状」と「からだの症状」の二つがあります。
まずはPMDDの「こころの症状」です。イライラ、緊張、感情の制御ができない、興奮、怒り、身体症状、集中力の低下、憂うつ感、ひどい疲労感、不安、頭が混乱する、物忘れ、ネガティブな自己イメージ、妄想、感情が過敏になる、泣き出す、気分の上下、不眠・眠さや眠気などが主な症状となります。
次に、「からだの症状」です。目の症状、視覚の変化、眼の感染症、皮膚の症状、ニキビ、かゆみによる炎症、ヘルペスなどの他の皮膚病の悪化、神経・血管の症状、頭痛、めまい、たちくらみ、手足の感覚の鈍さ、手足の感覚過敏、あざができやすい、動悸、筋肉の緊張、呼吸の症状、アレルギー、感染症、胃腸の症状、腹部の痛み、むくみ、便秘、下痢、吐き気、嘔吐、骨盤の重み・痛み、腰痛、足首・手足のむくみ、体重の増加、尿量の減少、胸の張りと痛みなどがあります。

PMDDの治療法


PMDDの症状は、他の病気の症状と類似しています。例えば、甲状腺に関する病気、うつ病、また不安障害の症状と似通っています。そのため、診断を受けるには、必ず医師による診察が必須となります。また、PMDDは抑うつ障害群の一種ではありますが、経過を経てうつ病への変化や、パニック障害や不安障害への変化が認められることがありますので、注意が必要なのです。
治療法としては、抑うつ剤やピルなどの処方もあるそうです。基本的には、生物学的治療が中心になり、特に安全性と有効性からSSRIがもっとも推奨されます。また、症状があらわれる月経前の2週間は、できるだけ対人摩擦が起こらないように気を付けるなどの心理教育も効果的です。自身がPMDDであることや、どういった症状があらわれるかを自覚するだけでも症状は改善していきます。その他、適度な運動や食事療法も効果的です。食事では、大豆イソフラボン、炭水化物、適度なカフェインの摂取が良いそうです。

まとめ

ここまで、PMDDの症状や治療法について紹介していきました。生理前になると、ひどく気分が落ち込んでしまって辛い、意味もないのに泣けてきてしまう、そのような症状が月に1度きてしまうのはとても辛いことなので、我慢せずに医療機関をたずねてみてもよいかもしれませんね。

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