夏は虫刺されに注意!正しい対処法と予防法を解説

気温と湿度が上がる夏は、虫に刺される機会が増える季節です。軽いかゆみで済むこともあれば、腫れや痛みがひどくなったり、場合によっては感染症に進展したりすることもあります。
この記事では、虫刺されが増える理由や正しい対処法、予防策までを詳しく解説します。
夏に虫刺されが増える理由
夏は気温25〜30℃、湿度60%以上と、蚊やブヨなどの虫にとって最適な環境です。
特に蚊は、気温が高くなると活動が活発になり、人の汗や体温、二酸化炭素に反応して近づいてきます。
さらに、薄着になる機会が増えるため肌の露出も多くなり、刺されるリスクが高まります。ガーデニングやキャンプ、バーベキューなど、屋外で過ごす時間が長くなるのも要因のひとつです。
虫刺されによる症状
虫刺されによる症状は、一般的な症状とすぐに医療機関を受診すべき症状とに分かれます。どのようなときに、受診すべきなのかを確認しておきましょう。
一般的な症状
虫刺されの主な症状は、赤み・かゆみ・腫れです。これは虫の唾液や毒素に対する体の免疫反応によるもので、刺された直後よりもしばらく経ってから症状が強まることもあります。
かゆみを我慢できずに掻いてしまうと、皮膚が傷つき、治りにくくなる原因にもなります。
注意が必要な症状
通常の虫刺され以上に注意が必要なケースもあります。以下のような症状が現れた場合は、早急に皮膚科を受診しましょう。
・ 広範囲にわたる腫れや熱感
・ 長引く強い痛みやかゆみ
・ 水ぶくれや膿
・ 頭痛や吐き気、息苦しさ(アナフィラキシーの可能性)
特に、ブヨやハチに刺された場合、アレルギー症状や二次感染が起こりやすいため、放置は禁物です。
虫に刺されたときの正しい対処法
虫に刺された際は、直後のケアが大切です。また、虫刺されでやってはいけないNG行為も解説しますので、しっかり確認しましょう。
虫刺され直後のケア
虫に刺されたことに気づいたら、まず冷やすことが大切です。保冷剤や冷たいタオルを使って患部を冷やし、かゆみや腫れの悪化を防ぎます。
その後、流水でやさしく洗い、皮膚を清潔に保ちましょう。市販の虫刺され用軟膏(抗ヒスタミン剤やステロイド成分配合)を使用すると、炎症やかゆみの緩和に役立ちます。
虫刺されにNGなケア
次のような行動は、症状を悪化させる原因になるため避けましょう。
・ かきむしる(傷口から細菌が入る可能性あり)
・ 爪でつぶす、押し出す
・ 患部に何度も薬を塗り重ねる
・ そのまま放置して炎症が進む
かき壊した傷は「とびひ(伝染性膿痂疹)」などの感染症に進行する恐れがあるため、注意が必要です。
虫刺されを防ぐための予防法
虫刺されを防ぐための方法は以下の3つです。
・ 虫よけ剤を使用する
・ 服装に注意する
・ 生活環境を見直す
虫よけ剤を使用する
屋外に出かける前は、虫よけスプレーやクリームを使用しましょう。主な有効成分には以下のようなものがあります。
・ ディート:高い虫よけ効果があるが、乳幼児には使用制限あり
・ イカリジン:肌への刺激が少なく、小さな子どもにも使用可
いずれも、汗や水で流れやすいため、必要に応じて塗り直すことが効果を保つポイントです。
服装に注意する
服装も虫刺され予防の大切な要素です。
・ 長袖・長ズボンで肌の露出を避ける
・ 黒や濃い色の服は避け、白や明るい色を選ぶ(虫は暗い色に寄りつきやすいため)
足元はサンダルではなく靴下+靴が安心
特に、夕方以降の屋外では、できるだけ肌を覆う服装を心がけましょう。
生活環境を見直す
虫が発生しやすい生活環境を見直すことで、刺されるリスクを大きく減らせます。
・ ベランダや庭の水たまりを放置しない(蚊の発生源になる)
・ 網戸や窓の隙間をチェックし、虫の侵入を防ぐ
・ 室内用の虫よけグッズ(蚊取り線香や電気式の虫よけなど)を活用する
汗や体臭も虫を引き寄せる要因になるため、こまめなシャワーや着替えも有効です。
まとめ
夏の虫刺されは、ちょっとしたかゆみで済むこともあれば、炎症や感染など深刻な症状に発展することもあります。大人の皮膚は子どもに比べて厚みがありますが、油断は禁物です。
虫刺されを防ぐためには、「刺されない工夫」と「刺されたときの正しいケア」が欠かせません。健康な肌を守るために、毎日の暮らしの中でできる予防策を取り入れて、快適な夏を過ごしましょう。