【ブルーライト】正しく知って上手に付き合おう!

コラム

ブルーライトカット眼鏡など、ブルーライトをカットするための製品が多数販売されていますが、ブルーライトは人体にとって、本当にカットすべきものなのでしょうか。
今回は、ブルーライトの基礎知識とともに正しく付き合っていくためのポイントについてご紹介します。

ブルーライトとは


ブルーライトとは、私たちの目に見える光(可視光線といいます)のうち青色の光のことをいいます。可視光線の中では最も波長が短く、最も強いエネルギーを持ち、目の奥の網膜まで到達するというのが特徴です。

ブルーライトは、デジタル機器から発せられる光だけではなく、太陽光にも含まれています。

ブルーライトの人体への影響


ブルーライトは、「体内時計を整える」という私たちの生活に必要不可欠な役割を果たしています。

朝、太陽光に含まれるブルーライトを浴びることによって体内時計がリセットされ、私たちの体は睡眠モードから活動モードへとシフトチェンジされるのです。

その一方で、下記のような人体への悪影響も指摘されています。

● 光が一方向に進まない特性があり、そのため光がチラき、まぶしく感じたり、目の疲れの原因になる
● エネルギーの大きい光であることも、眼性疲労を引き起こす原因となる
● 夜間にブルーライトを浴び続けていることで、体内時計のリズムが乱れてしまう
● 科学的な立証はまだだが、ブルーライトを浴び続けると「加齢黄斑変性」などの網膜の病気が発症するリスクがある

こうしたブルーライトの悪影響を防ぐことを目的に生まれたのがブルーライトカット機能を有する製品です。

ブルーライトカットに「ちょっと待った!」


「眼精疲労や網膜へのダメージを予防する」といわれるブルーライトカット製品ですが、日本眼科学会を始めとする関連学会は、デジタル機器から発せられるブルーライトは、「曇りの日や窓越しの自然光より少なく網膜に障害を与えるレベルではない」とし、むしろ、ブルーライトカットによるデメリットに注視すべきだと指摘しています。

とくに子どもにとって太陽光は心身の発育に必要不可欠なもので、太陽光からのブルーライト曝露量と子どもたちの間で進む近視の関連性が明らかになっていることからも、「小児にブルーライトカット眼鏡の装用を推奨する根拠はない」との指摘が大きな関心を集めたのです。

ブルーライトとの上手な付き合い方

ブルーライトを考えるうえで大切なのは、ブルーライトは体内時計を整えるという私たちの生活には欠かせないものであるということです。

ですが、私たち現代人は自然のリズムに反して、LEDライトやデジタル機器の強い光など、夜遅い時間までブルーライトをずっと浴び続けています。自然のリズムとは相容れないものなので、その結果体内リズムは狂い睡眠障害へつながるなど、付き合い方によっては体に好ましいものではなくなってしまうのです。

なので、ただただブルーライトをカットすることが必要なわけではなく、本来浴びるべきではない時間のブルーライトをできるだけ抑えることが大切なのです。就寝の2〜3時間前からデジタル機器の使用を控えることが望ましいのですが、ダークモードやナイトモードの使用も推奨されています。

そしてもちろん、昼夜関わらず、デジタル機器の長時間使用に関しては配慮が必要です。ブルーライトカット眼鏡等が効果的な場合もあるでしょう。ですが、意識的に休憩時間を取り入れるということが何よりも大切です。

まとめ


ブルーライトは健康な生活を送る上でなくてはならないものです。
ブルーライトの問題は、本来浴びるべきではない時間に大量に浴び続けていることといえるでしょう。ただむやみにカットするのではなく、自然のリズムにできるだけ沿って上手に付き合っていくことが大切です。

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