2022.03.03

子宮頸がんの予防法や治療・ワクチンについて

子宮頸がんの予防法や治療・ワクチンについてヘルシンク

人間ドックまめ知識

近年若い女性にも増えていると言われている子宮頸がん。予防ワクチンの安全性も注視されていますよね。
そこで今回は、子宮頸がんの予防法や治療、ワクチンについて紹介していきます。

子宮頸がんはどのようにして起こるのか?


子宮頸がんの95%以上は、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの感染が原因となっています。子宮頸部に感染するHPVの感染経路は、性的接触です。
HPVはごくありふれたウイルスで、性交渉の経験がある女性のうち50%~80%は、HPVに感染していると言われています。性交渉を経験する年頃になれば、男女を問わず、多くの人々がHPVに感染し、珍しいことではありません。そして、そのうち一部の女性が将来高度前がん病変や子宮頸がんを発症する、ということになるのです。

子宮頸がんの治療法について

前がん病変や、ごく初期の早期がんの段階までに発見されれば、子宮頸部円錐切除術による子宮の温存も可能となります。
しかし円錐切除術はその後の妊娠における流産・早産のリスクを高めたり、子宮の入り口が細くなったり閉じてしまう可能性などのリスクを伴い、将来の妊娠・出産に影響が出る可能性があると言われています。また、円錐切除術後に再発することもあり、適切な切除範囲を決めることが重要なので、婦人科腫瘍の専門医がいる施設を探すことをおすすめします。
円錐切除除術では子宮頸部を円錐状に切除するので、子宮全摘出術と異なり子宮頸部の一部と子宮体部は温存されますので、その後の妊娠が基本的には可能となります。日本では年間約14,000人の方がこの手術を受けており、そのうち約1,300人が手術後に妊娠しているというデータが出ています。
しかし浸潤がんに対しては根治手術や放射線治療、抗がん剤による化学療法などの治療になります。依然として進行症例の予後は不良で、救命できたとしても、妊娠ができなくなったり、排尿障害、下肢のリンパ浮腫、ホルモン欠落症状など様々な後遺症で苦しむ患者さんも多いそうです。

HPVワクチンについて


国内で承認されているHPVワクチンは、2価と4価の2種類があります。2価ワクチンは、子宮頸がんの主な原因となるHPV-16型と18型に対するワクチンのことです。一方4価ワクチンは16型・18型と、良性の尖形コンジローマの原因となる6型・11型の4つの型に対するワクチンです。これらワクチンはあくまでHPVの感染を予防するものですので、すでにHPVに感染している細胞からHPVを排除する効果はありません。
そのため、初めての性交渉を経験する前に接種することが最も効果的と言われています。
海外ではすでにさまざまな検証が進んでいるのですが、現在国内においても、複数のHPVワクチンの有効性についての研究が進行しています。
新潟県で行われている研究では、ワクチンを接種した20歳~22歳の女性においてHPV-16型・18型に感染している割合が低くなっていることがわかっています。
秋田県、宮城県における研究では、20〜24歳の女性の子宮頸がん検診において異常な細胞が見つかる割合が、ワクチン接種者では非接種者と比較して少なくなっているというデータがあります。日本対がん協会のデータを用いた研究からは、20〜29歳の女性において子宮頸部の前がん病変と診断される割合はワクチン接種者の方が少ないということがわかっています。そのため、ワクチンの効果は現れているということがわかります。

まとめ

ここまで、子宮頸がんの予防法やワクチンについて紹介してきました。
ワクチンの安全性についてはまだまだ研究が進められていますが、徐々に結果が出ているということがわかりましたね。
迷っている方は、ぜひ専門の医療機関を訪ねてみてください。