ジャンクフードは脳を壊す!

コラム

ハンバーガーやフライドチキンなど、食の欧米化が進んで日本も当たり前のようにジャンクフードを食べ時代となりました。パパッと手軽にエネルギーを摂取できることから、時間の無いサラリーマンや学生もよくランチなどで利用するのではないでしょうか。しかし、そのジャンクフードが脳を壊すという研究結果が出ているのです。ここでは、ジャンクフードの危険性について紹介しています。

脳の機能を低下させるジャンクフード

 もともと日本の食事は、野菜や魚、穀類を中心とした和食が主流でした。しかし食の欧米化が進み、赤肉や精製穀物、高脂肪の乳製品、飽和脂肪酸が中心の塩分や糖分が高い食事が主流になりつつあります。しかし、このような食生活は。肥満や糖尿病、高血圧、心血管疾患などをもたらすことは有名ですよね。しかしそれ以外にも、脳のある機能を壊すことがわかってきたのです。豪マッコーリー大学が行った研究で、20代の健康な成人に1週間にわたってジャンクフードの食事をしてもらうという実験を行いました。すると、脳の海馬という部分の機能が損なわれたことが分かったのです。その結果、記憶検査のスコアが下がったそうで、記憶力の低下がみられたのです。また、満腹にも関わらずスナック菓子やチョコレートなど、高脂質で高糖質のものを食べたくなることも分かりました。

海馬の働き

 そもそも海馬とは、満腹になると食に関する記憶を抑制するという機能があります。例えば、満腹の時にステーキやデザートなどを見ても食べたいと思わない・美味しそうに見えないと思わせる機能のことです。満腹なので、これ以上摂取する必要はないと働きかけているのです。しかし海馬の機能が弱まると、満腹になっても食の記憶が蘇ってしまうそうなのです。その結果、満腹でもお菓子などの高脂質高糖質な食べ物が美味しそうに見えてしまい、ずっと食べ続けてしまうとのことなのです。このメカニズムはまだ解明されていませんが、ジャンクフードがヒトの記憶力や食欲コントロール機能を低下させていくことは確実ということがわかっています。

海馬が小さくなる

 このようなジャンクフードと脳の関係の実験は多く行われており、解明が急がれています。その中で、ジャンクフードは海馬の機能を低下させるだけでなく、萎縮させてしまう可能性もあることがわかっています。
普段、野菜や魚、穀類を中心に食べているグループと、ハンバーガーや焼肉、ポテトチップスなどを食べているグループの脳を比較した実験があります。その結果、健康的な食事をしていたグループの人たちは、平均的な食事パターンの人より、左海馬の体積が45.7mm3が大きめだったそうです。一方でジャンクフードを摂取している人は、平均的な食事の人よりも左海馬の体積が52.6mm3小さくなっていたそうです。つまり、ジャンクフードは脳を委縮させてしまう危険性があるということがわかったのです。

うつ病やアルツハイマー病のリスクも

 ジャンクフードによって脳が萎縮してしまうということがわかってきており、うつ病やアルツハイマー病になる危険性が高まることもわかっています。上記の結果で、ジャンクフードは左海馬を委縮させることがわかっているのですが、アルツハイマー病の患者も左海馬が右海馬よりも小さくなる傾向にあるのです。また、野菜や穀類中心の和食中心の生活をしている人は、うつ病のリスクが下がることもわかっています。このように、ジャンクフードは脳も破壊してしまうのです。

まとめ

 ここまで、ジャンクフードと脳の関係について紹介してきました。ジャンクフードを食べると太るというのは高カロリーということだけでなく、食欲をコントロールする海馬という部分が破壊されているからなのです。また、アルツハイマー病やうつ病のリスクも高まることが分かりました。やはり和食中心の食事をし、正しい生活習慣を手に入れることが大切ですね。

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