心臓にはどのような疾患があるのか? 心臓の検査項目や検査内容とは

コラム

心臓にはどのような疾患があるのか? 心臓の検査項目や検査内容とは健康に目立った問題がなければ、心臓の活動を意識して生活している人はめったにいないでしょう。心臓はそれほど自然に脈を刻み、全身に新鮮な血液を送り続けているのです。
しかし、心臓の健康は「当たり前」ではありません。
日本人の死因ランキングを見ると、上位には常に「心疾患」の名が挙がっています。心臓疾患は、そのまま命の危険に直結するほど重要な問題なのです。

今回は、心臓の疾患や病気リスクにはどのようなものがあるのかをご紹介します。併せて心疾患の発見・治療に効果的な人間ドックの検査についてもご説明いたします。

心臓に起こる病気と症状について知っておこう

●心臓の病気「心疾患」の病名チェック
知名度の高い心臓の疾患としては「心筋梗塞」「狭心症」「不整脈」「心不全」「心臓弁膜症」「心筋症」「心臓肥大」などがあります。
この中でも心筋梗塞、狭心症、心不全は、血管障害と共に併発することが多い病名です。
(なお動脈瘤については、血管障害の検査を専門とする「血管ドック」で受けることができます。)

●どんな症状があるのか
上でご紹介した疾患はいずれも心臓の機能が低下するケースであり、その自覚症状としては、疲れやすさやめまい、ふらつき、心臓の痛みなどが挙げられます。あまり知られていない症状ですが、突発性の不整脈で命を落とす可能性も。
「心拍の乱れを感じる」「心臓が痛い」「呼吸が乱れる」などの異常を見逃さないようにしましょう。

心疾患が疑われる際に受けるべき検査とその項目

特定の心臓疾患が疑われる場合には、「心臓超音波検査」や「PET検査」「胸部エックス線検査」「心臓カテーテル検査」などを行います。「心臓超音波検査」「エックス線検査」は一般的な画像検査で、「PET検査」は治療方法の決定につながる項目です。
一般的な健康診断で行う心電図は、不整脈などの発見には有効ですが、特定の心臓疾患を見つけるためには、PET検査などの専門検査が有効になります。
●PET検査
 心臓のPET検査は、心筋梗塞のレベル測定、つまり「正常な心筋がどれくらい生きているか」を調べる検査です。
正常な状態の心筋細胞は、脂肪酸を主なエネルギー源として使います。これに対し急速に成長する異常細胞は、より吸収しやすいブドウ糖を多く使うのです。
PET検査は、血管内のブドウ糖とよく似た性質をもつ薬剤を投与し、「ブドウ糖が身体のどこに集まっているか」を放射線で可視化することで、異常細胞を発見する検査です。 この専門検査を経て、どんな治療を施すべきなのかを決定します。

人間ドックは心臓疾患を「治療までの流れ」で受診できる

心臓にはどのような疾患があるのか? 心臓の検査項目や検査内容とは
心臓疾患の検査には、複数の検査項目を組み合わせて受けられる人間ドックがおすすめです。
心臓疾患についての「単独項目」の検査は、必要に応じてひとつひとつ段階を踏んで受けていきます。これには待ち時間や料金などの負担が大きく、また、「どんな内容かわからない」と恐怖心を抱く方も。
「複数項目」を受けられる人間ドックならば、事前に検査内容や費用の説明を聞けるので、さまざまな面で受診に伴う負担を軽減できます。
また検査からそのまま病名確定、病院で治療開始という、「治療までの一連の流れ」が組まれているのも人間ドックならでは。単発で検査を受けるよりもはるかにメリットが大きな手段と言えるでしょう。

心疾患は日本人の死因ランキング上位の常連でもあります。心疾患の危険性は決して他人事ではありません。「今は気にならないから」「自分は気を付けているから」などと油断せず、定期的に心臓の健康状態をチェックしましょう。

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