睡眠負債とは?症状や解消法を解説

「残業続きで寝不足が続いている」「ストレスで最近眠れない」
このように睡眠不足の状態が続くと「睡眠負債」が蓄積し、記憶力の低下や免疫力の低下を引き起こします。
本記事では、睡眠負債とは何か、また、原因や症状はどのようなものかについて解説しています。
最近眠れなくて調子が悪いと感じている場合、参考にご覧ください。
睡眠負債とは?
睡眠負債とは、必要な睡眠時間を確保できずに積み重なった「睡眠の借金」のことです。私たち人間には、心身の健康を維持するために適切な睡眠をとる必要があります。
人によってベストな睡眠時間は異なりますが、大人の場合は6時間〜8時間の睡眠が理想とされています。
この必要量を下回る睡眠不足が続くと、「睡眠負債」となります。
睡眠負債が発生する原因
睡眠負債が発生する原因には以下のものがあります。
就寝前のブルーライト
不規則な生活リズム
カフェインの過剰摂取
睡眠環境の問題
ストレスなどによる睡眠障害
ブルーライトは、眠りを促すホルモンであるメラトニンの分泌を抑制させ、睡眠の質を低下させることがわかっています。
また、ストレスは交感神経を優位にしてしまい、不眠症などの睡眠障害を引き起こす原因です。
この他に、騒音がする場所や明るい部屋での睡眠は、環境が悪く深い眠りにつくことができません。
睡眠負債による心と体への影響
睡眠負債が蓄積すると、以下のような悪影響を及ぼします。
日中に強い眠気がする
集中力が低下する
記憶力が減退する
免疫力が低下する
イライラや不安感が増加する
生活習慣病のリスクが高まる
「なんとなくぼんやりする」「物事を覚えられない」といった場合は、睡眠負債のサインです。
また、免疫機能が低下することで、風邪などの感染症にかかりやすくなることもあります。
精神面では、イライラや不安感の増加、抑うつ状態になりやすいなど、メンタル面への影響も深刻です。
判断力や思考力の低下は、仕事のパフォーマンス低下だけでなく、事故などのリスクを高めることにもつながりますので、注意しなければなりません。
睡眠負債を解消する方法
睡眠負債を解消するには、計画的に改善していくことが大切です。一気に取り戻そうとはせず、少しずつ健康的な睡眠習慣を身に付けましょう。
1. 規則正しい睡眠:平日も休日も同じ時間に起床・就寝することで、体内時計が整います。休日の寝だめは体内時計を狂わせ、寝つきが悪くなりますので避けましょう。
2. 睡眠環境を整える:理想的な睡眠環境は、静かで暗い部屋・室内温度が20~22℃・湿度が約50%といわれています。眠るときの格好は、パジャマがおすすめです。就寝時用に作られており、吸湿性が良く締め付けがないため、快適な眠りに適しています。
3. 就寝前の習慣を決める:就寝の1時間前からスマホやパソコンの使用を控え、読書をしたりストレッチをしたりしましょう。これらを習慣化することで、スムーズな眠りにつながります。
4. 日中の活動を充実させる:適度な運動と日光浴は深い睡眠を促進します。ただし、就寝の3時間前からの激しい運動は、交感神経が活発になり眠気を遠ざけるため避けてください。
5. カフェインの摂取に注意する:寝る前のカフェインは、眠りにつきにくくなり、睡眠の質を低下させる原因です。就寝の4~5時間前からは、カフェインの摂取を控えるようにしましょう。
6. 短時間の昼寝を活用する:10〜20分程度の昼寝は、午後のパフォーマンスを向上させます。ただし、15時以降の昼寝は夜の睡眠に影響するので控えます。
まとめ
睡眠負債は、現代社会において多くの人が抱える問題です。睡眠不足で蓄積される睡眠負債は、記憶力の低下や免疫力の低下など、さまざまな形で私たちの健康に悪影響を与えます。
しかし、適切な睡眠を意識し、少しずつでも質の良い睡眠にしていくことで、睡眠負債は解消されていくでしょう。