目の疲れが先?肩こりが先?連鎖を止めるセルフケア方法

パソコンやスマホを長時間使っていると、「肩がこる」「目がしょぼしょぼする」といった不調を同時に感じることはありませんか?
実は肩こりと目の疲れは、どちらかが先に起こることで悪循環を生み出す関係にあります。
本記事では、肩こりと目の疲れの関係性と、つらい症状を断ち切るためのセルフケア方法を解説します。
肩こりと目の疲れはつながっている
首や肩、目は神経や筋肉で密接につながっています。特に、目の奥にある筋肉は首や肩の筋肉とも連動して働くため、どちらかが緊張するともう一方も影響を受けやすいのです。
さらに、スマホやパソコンを長時間使用すると前傾姿勢になりがちです。前かがみの姿勢は首から肩にかけて大きな負担をかけ、血流を悪くします。その結果、肩こりや頭痛、眼精疲労といった症状が一度に起こりやすくなるのです。
このように、肩こりと目の疲れは切り離せない関係にあり、「どちらか一方だけが原因」とは言い切れません。では、実際にはどちらが先に起こることが多いのでしょうか?
目の疲れが肩こりを引き起こすケース
近くのものを長時間見続けると、ピントを合わせるために「毛様体筋(もうようたいきん)」という目の筋肉が緊張します。この状態が続くと、首や肩の筋肉にも負担がかかり、硬くこわばってしまいます。これが「目の疲れが肩こりを招く」典型的なパターンです。
特にスマホやパソコンのブルーライトは、目の筋肉をより緊張させやすく、眼精疲労を悪化させます。さらに、目が疲れることで自律神経のバランスが乱れ、血流が滞りやすくなるのも肩こりを引き起こす原因です。
たとえば、「目がしょぼしょぼする」「視界がかすむ」などの症状が先に出て、そのあと肩や首の重だるさを感じる場合は、この流れに当てはまる可能性が高いでしょう。
肩こりが目の疲れを引き起こすケース
逆に、肩こりが先に起きて目の疲れを悪化させるパターンもあります。
肩や首の筋肉が硬くなると、目の周囲への血流が悪くなり、目の酸素や栄養が不足します。その結果、ピントを調節する力が弱まり、視界がぼやけたり、目がすぐ疲れたりするのです。
特に、デスクワークで前かがみになる習慣がある人は要注意。悪い姿勢が続くことで慢性的な肩こりになり、眼精疲労が悪化するという悪循環に陥りやすくなります。
「肩や首がガチガチに固まっている」「目の奥が重い」という症状が同時に出ている場合は、このケースかもしれません。
悪循環を止めるセルフケア
肩こりと目の疲れはどちらか片方だけをケアしても根本的な改善が難しいため、同時にケアすることが大切です。自宅で簡単にできるセルフケアを紹介します。
1. 目と肩を同時に温める
蒸しタオルや温熱アイマスクを使って目と肩を同時に温めると、血流が改善されて筋肉がゆるみやすくなります。特に、入浴後は体温が上がって血流が良くなるため、より効果を得られるでしょう。また、寝る前に5〜10分ほど温めると、体がリラックスして睡眠の質も向上します。
2. 20-20-20ルールで目を休める
パソコン作業中は20分ごとに20秒間、20フィート(約6メートル)先を見て目をリラックスさせる習慣をつけましょう。近くを見るときは、目の中にある「毛様体筋(もうようたいきん)」という小さな筋肉がピントを合わせています。遠くを見ることで毛様体筋がリラックスし、眼精疲労の予防につながります。
3. 肩甲骨ストレッチ
肩甲骨まわりを動かすと、血流が改善されて首や肩のコリがほぐれます。両腕を肩の高さに上げ、大きな円を描くように前回し・後ろ回しを各5回ずつ行いましょう。
また、両手を背中で組んで胸を開くストレッチもおすすめです。デスクワークで前かがみになった姿勢をリセットできます。
4. 作業環境の見直し
ケアをしても、環境が悪ければすぐに症状がぶり返してしまいます。
モニターは目線と同じ高さに
椅子は深く腰掛け、背もたれを活用する
画面はブルーライトカット機能をONにするか、専用メガネを使用する
この3つを意識するだけで、目と肩への負担はぐっと減ります。さらに、デスクの高さや照明の明るさも見直すと、長時間の作業でも疲れにくくなるでしょう。
まとめ
肩こりと目の疲れは、どちらが先でも悪循環に陥りやすい症状です。
「目が疲れるから肩がこる」「肩がこるから目が疲れる」という連鎖を断ち切るには、両方を同時にケアすることがポイントになります。
日常生活の中で少しずつ習慣を見直せば、不調のサイクルを止め、快適な毎日を取り戻すことができるでしょう。