ストレスが原因で上がる「健康診断の数値」と対処法

コラム

健康診断で「数値が高め」と指摘されたとき、多くの人は食生活や運動不足を疑います。しかし実は、日々のストレスが健康診断の結果に大きく影響していることもあります。
ストレスは自律神経やホルモンのバランスを乱すため、体のさまざまな数値に変化をもたらします。本記事では、ストレスによって上がりやすい代表的な健康診断の数値と、対処法を解説します。

ストレスで上がりやすい5つの数値

1.血圧

ストレスを感じると、体は「戦う・逃げる」モードに入ります。このとき交感神経という神経が活発になり、血管がぎゅっと縮んで血圧が上昇します。病院で測定するときの緊張だけでも数値が跳ね上がる「白衣高血圧」も、このメカニズムによるものです。慢性的なストレス状態では、普段から血圧が高めになることもあります。

2.心拍数

不安や緊張を感じると、アドレナリンというホルモンが分泌され、心臓の鼓動が速くなります。これは体が危険に備えるための反応ですが、慢性的なストレス状態では安静時の心拍数も高めになることがあります。心拍数の上昇は、自律神経のバランスが乱れているサインともいえます。

3.血糖値

ストレスホルモンの代表格である「コルチゾール」には、血液中の糖分を増やす働きがあります。これは体がエネルギーを確保しようとする反応です。さらに、ストレスを感じると甘いものが欲しくなる傾向があり、これも血糖値上昇の一因となります。空腹時血糖やHbA1cといった数値に影響が出やすくなります。

4.肝機能

肝機能を示すAST、ALT、γ-GTPといった数値は、ストレスによる生活習慣の乱れで上がりやすくなります。ストレスで飲酒量が増えたり、食生活が不規則になったりすることが主な原因です。特にγ-GTPは、自律神経の乱れで胆汁の流れが悪くなると上昇する傾向にあります。

5.中性脂肪

ストレスを感じると、甘いものや揚げ物など高カロリーな食べ物に手が伸びやすくなります。これは脳がストレスに対抗するためエネルギーを求めるためです。加えて、コルチゾールには脂肪を体に溜め込みやすくする性質があるため、中性脂肪の数値が上がりがちです。

ストレスによる数値上昇を防ぐ3つの対処法

1. 睡眠の質を向上させる

ストレスがかかっているときほど、睡眠不足になりがちです。しかし、質の良い睡眠は自律神経を整える最も重要な要素です。睡眠中に体はストレスホルモンの分泌を抑え、傷ついた細胞を修復します。できれば7時間前後の睡眠を確保しましょう。就寝前はスマホの利用を控え、部屋を暗くして体内時計を整えることも効果的です。朝起きたら太陽の光を浴びることで、夜の寝つきも良くなります。

2.軽い運動で自律神経を調整する

激しい運動よりも、軽く体を動かす程度の運動が効果的です。散歩やゆっくりとしたラジオ体操、ストレッチなど、無理なく続けられるものを選びましょう。10分程度の軽いウォーキングでも、交感神経の高ぶりを抑える効果があります。
また、深呼吸や腹式呼吸も自律神経を整えるのに有効です。鼻からゆっくり息を吸い、口から長く吐く呼吸を繰り返すことで、副交感神経という体を休める神経が優位になります。仕事の合間や寝る前に取り入れてみてください。

3.正しい食事で血糖値の乱高下を防ぐ

忙しいときほど食事が不規則になりがちですが、これは血糖値とストレスの両方を悪化させる悪循環を生みます。食事の間隔をあけすぎないこと、よく噛んでゆっくり食べることが大切です。
また、空腹時間が長いと、次の食事で血糖値が急上昇しやすくなります。間食が必要なときは、ナッツ、ヨーグルト、チーズなど血糖値が上がりにくいものを選びましょう。夕食の炭水化物を控えめにすることも、中性脂肪や血糖値の改善につながります。規則正しい食事のリズムを保つことが、体の数値改善の基本です。

まとめ

健康診断の数値が気になったら、生活習慣だけでなく自分のストレス状態にも目を向けてみてください。睡眠、運動、食事という3つの基本を整えることで、ストレスによる数値上昇を防ぐことができます。小さな工夫の積み重ねが、体の健康を守ることにつながります。

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