「在宅ワークうつ」に注意!孤独を感じたときの心の整え方

コラム

新型コロナウイルスの流行以降、在宅ワークを続ける人が増えました。通勤の負担が減る一方で、「最近なんとなく気分が落ち込みやすい」「人と話す機会が減って寂しい」と感じる人も少なくありません。

このように、在宅勤務の環境が原因で気分の不調を感じる状態を「在宅ワークうつ」と呼ぶことがあります。本記事では、在宅ワークで心が疲れやすくなる理由や対処法を解説しています。

在宅ワークうつとは?

「在宅ワークうつ」とは、テレワークなどの働き方によって引き起こされる心の不調のことです。
医学的な正式名称ではありませんが、長期的な孤立感やストレスの蓄積により、うつ病に似た症状を示すケースがあります。

主な特徴には、以下のものがあります。

• やる気が出ない、集中できない
• 朝起きても疲れが取れない
• 誰とも話したくない、孤独を感じる
• 仕事への不安や焦りが強くなる

このような状態が続くと、軽い気分の落ち込みから、慢性的なうつ状態へと悪化することもあるため、早期に改善する工夫が必要です。

在宅ワークで心が疲れやすい理由

1.人との交流が減り孤独を感じやすい

オフィス勤務での何気ない会話は、気分転換やストレス緩和の役割を果たしていました。在宅ワークでは、人と人とのコミュニケーションが極端に減るため、孤独感や孤立感を感じやすくなります。

2.オン・オフの切り替えができなくなる

自宅が仕事場になると、「仕事時間」と「プライベート時間」の境界があいまいになりがちです。常に仕事モードが続き、気づかないうちに心が休まらない状態になることもあります。

3. 自己評価が不安定になる

在宅勤務の場合、成果が見えにくい・評価が伝わりにくいなどの理由で、「自分はちゃんとできているのかな?」という不安が募りやすくなります。特にまじめな人ほど、自分を評価できずにストレスを感じやすい傾向です。

在宅ワークで孤独を感じたときの対処法

今日からできることを4つ紹介しています。少しずつで良いので取り入れやすいものから試してみましょう。

1.意識的に日光を浴びる

太陽光を浴びることで、心のバランスを整える「セロトニン」が分泌されやすくなります。朝や昼の休憩時間に5〜10分でも外に出て、自然光を浴びる習慣をつけましょう。

2.誰かと話す時間を意識的に作る

オンラインミーティングやビデオ通話などを活用し、同僚や友人と短く話す時間を取るだけで、孤独感は軽減されます。「ちょっとした雑談」が心をほぐす大切な時間になります。

3.小さな達成を記録する

「今日これを終えた」「このタスクができた」といった小さな成功を可視化することで、自己肯定感が保たれます。タスク管理アプリやノートなどに、1日の成果を簡単に記録してみましょう。

4.仕事と生活の空間を分ける

同じ部屋で作業する場合でも、机の位置を変えたり、照明を切り替えたりして、環境を切り替えるのがおすすめです。視覚的に変化をつけることで、オン・オフのスイッチを意識的に切り替えられます。

心の調子が崩れたときにやってはいけないこと

在宅ワークで心の調子が崩れたときに以下のことをやると、余計に気分が落ち込む可能性が高いため、避けましょう。
• 「自分が怠けている」と責める
• SNSで他人の働き方と比べる
• 無理に明るく振る舞おうとする

気分が落ちたときは、体や心が「休みたい」というサインを出しています。「頑張って乗り越える」よりも、「少し立ち止まる勇気」を持つことが大切です。
また、睡眠障害や強い無気力、涙が止まらなくなるなどの症状が続く場合は、自己判断せずに早めに医療機関に相談しましょう。

まとめ

在宅ワークは、自分のペースで働ける自由な働き方です。 しかしその一方で、孤独やストレスを抱え込みやすい側面もあります。
「最近ちょっと気分が落ちているかも」と感じたら、誰かに話したり、ゆっくり休んだりして、無理をせずに心を整える行動をしましょう。 心のケアも大切な仕事の一部だと考えることが、長く健康的に働くための第一歩です。

関連記事一覧