疲れたときに甘いものを食べたくなる理由とは?
仕事や家事などで疲れたとき、無性にチョコレートやスイーツなどの甘いものを食べたくなることはありませんか?
「つい甘いものに手が伸びる…」というのは、実は、体や心からのサインです。
本記事では、疲れたときに甘いものを食べたくなる理由と、上手に付き合うためのコツを紹介します。
疲れたときに甘いものを食べたくなる理由3選

疲れたときに甘いものを食べたくなる理由を知ることで、食べ過ぎを防ぐ対策ができます。どんなときに甘いものを欲するのかを確認していきましょう。
1.脳のエネルギー不足
脳は、体の中でも特に多くのエネルギーを必要とする臓器で、エネルギー源となるのが「ブドウ糖(=糖分)」です。仕事や勉強で頭を使いすぎたり、ストレスで消耗したりすると、脳のブドウ糖が不足してしまい、エネルギーを補充するために甘いものを食べたくなります。
ただし、砂糖たっぷりのスイーツを一気に食べると血糖値が急上昇し、その後急降下してしまい、逆にだるさや眠気を感じることもあるので注意が必要です。
2.ストレスによるホルモン減少
精神的に疲れているときも、甘いものを欲しやすくなります。これは、ストレスによってセロトニンという「幸せホルモン」が減ってしまうからです。
セロトニンが減ると気分が落ち込みやすくなりますが、甘いものを食べると一時的にセロトニンが増え、気持ちが落ち着くことがわかっています。そのため、脳は「甘いもの=安心できるもの」と認識して、自然と手が伸びてしまうのです。
とはいえ、気分の回復は一時的な効果にすぎません。ストレスが強いときほど、甘いもので気持ちを落ち着かせようとしがちなので、根本的なリフレッシュをすることが大切です。
3.睡眠不足によるホルモンバランスの乱れ
睡眠不足が続くと、体のホルモンバランスが乱れます。特に、食欲を増進させるホルモンの「グレリン」が増え、満腹感を感じにくくなる「レプチン」が減るため、甘いものや高カロリーなものを食べたくなる傾向があります。
寝不足の日に限って、甘いドリンクやお菓子が欲しくなるのは、このホルモンバランスの乱れによるものです。夜更かしや睡眠不足が続いている人は、しっかり休むことが甘いものへの欲求を抑える第一歩となるでしょう。
甘いものを食べ過ぎないための対策

甘いものを食べ過ぎると生活習慣病のリスクとなるため、注意が必要です。食べ過ぎて困る前に、以下の対策を取り入れてみてください。
バランスよくエネルギー補給をする
疲れたときは、糖分だけでなくたんぱく質や食物繊維を一緒に摂るのが理想的です。おにぎりとゆで卵、バナナとヨーグルトなど、血糖値をゆるやかに上げる組み合わせを意識しましょう。
また、砂糖の他に果物の自然な甘みもおすすめです。ビタミンやミネラルも一緒に補給できるので、疲労回復にも効果的です。
ストレスを溜めない習慣をつくる
ストレスによる「甘いもの欲」は、リラックス習慣を取り入れることで軽減できます。深呼吸や軽いストレッチ、入浴、音楽など、自分なりのリラックス方法を持っておくのがおすすめです。
また、軽い運動もセロトニンを増やす効果があります。ウォーキングやヨガなど、無理なく続けられるものを取り入れてみましょう。
食べたいものを我慢しすぎない
甘いものを完全に我慢すると、ストレスがたまって逆効果です。どうしても食べたいときは、少量をゆっくり味わうようにしましょう。
たとえば、チョコレート1〜2粒や小さな和菓子など、「少しの甘さ」で満足できる工夫をしてみてください。「食べてはいけない」ではなく、「上手に取り入れる」という考え方が大切です。
まとめ
疲れたときに甘いものを食べたくなるのは、脳やホルモンの自然な働きによるものです。
しかし、砂糖の摂りすぎは血糖値の乱高下を招き、かえって疲労感を強めてしまうこともあります。
エネルギー補給をする際はバランスを意識し、同時にストレスや睡眠不足のケアも忘れずにしましょう。
「甘いもの=悪いもの」ではなく、自分の体と心のサインを上手に読み取ることが、健康的な甘いものとの付き合い方のコツです。

