甲状腺の病気は女性の割合が高い! 人間ドックで定期検査を

コラム

甲状腺の病気は女性の割合が高い! 人間ドックで定期検査を甲状腺疾患と言ったら、女性の病気であると認識している方が多いのではないでしょうか。
実際に甲状腺機能亢進症では男女の割合は1対4、甲状腺に慢性的な炎症が起こる橋本病では1対20~30と、有病者は明らかに女性に偏っています。
女性は年齢を問わず甲状腺疾患の危険にさらされているのです。
これまで全く意識してこなかったという女性は、ぜひお近くの医療機関で検査を受けてみてください。
結果として「今」は問題がなかったとしても、定期的に検査を受診し、身体の変化を見守ることをおすすめします。

女性に多い甲状腺の病気

・甲状腺疾患の分類

甲状腺疾患は全体的に女性の罹患率が高くなっていますが、種類によって男女の割合には多少差があります。
甲状腺疾患の大分類である「甲状腺機能亢進症」と「甲状腺機能低下症」だけでも、男女比が1対4と1対20という開きがあるほどです。
具体的な病名としては、甲状腺機能亢進症ではバセドウ病、甲状腺機能低下症では橋本病がよく知られています。

・甲状腺の病気の症状
甲状腺の病気に気付くためのサインとなる症状は、甲状腺機能亢進症の場合、「常に運動中のような動悸や息切れがある」「汗の量が増える」「食欲増進」「食べているのに体重が減少する」「手の震え」「イライラ」「疲れやすい」などです。
甲状腺機能低下症の場合は、「脈拍低下」「食欲不振」「月経の異常」「抑うつ状態」「新陳代謝の衰え」「貧血」「むくみ」などが挙がります。
抜け毛の量が増えて寒がりになったと感じている女性は甲状腺の病気を発症しているかもしれません。
なるべく早く病院を受診するようにしましょう。

甲状腺疾患の検査

・身体への負担が最も少ない検査は?

甲状腺の病気が起こっていないかどうか調べる検査のなかで、最も身体の負担が少ないのがエコー検査(超音波検査)です。
甲状腺が腫れていないか、腫れているとしたら腫瘍がどの位置にあってどの程度の大きさなのか、リアルタイムで観測できます。
超音波を発するプローブという端子を頸の表面に当てるだけなので、受診する方の身体に対しては完全に非侵襲的な画像検査として人気のある項目です。

・人間ドックで検査を受診するメリット
一般的には甲状腺の検査として甲状腺エコーのほかに血液検査などもセットで行われます。
甲状腺疾患以外にも病気の不安がある際には、他の種類の画像検査なども受ける必要が出てくるので、リスク管理という意味で検査を受診する方は人間ドックの利用を検討してみてはいかがでしょうか。
人間ドックでは甲状腺エコーをはじめとした高度な画像検査を自由に盛り込んで効率的に受診でき、時間的、費用的負担を軽減できるので定期受診に便利です。
病気だとわかればそのまま確定診断と治療へ進めます。

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甲状腺がんなどの重大な病気ほど早く治療を始めるべきです。
しかし、治療開始には病理診断による病名確定が必須であり、通常の流れでは病名確定まで多少のタイムラグが発生します。
人間ドックならこの待ち時間も最短で済むので、ご家族に甲状腺がんの既往歴があるようなハイリスクな女性は特に意識して定期健診を受けていただきたいと思います。

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