腸内をケアして睡眠の質をあげよう!

コラム

みなさんは毎日快適な睡眠がとれていますか?実は睡眠の質は腸内の環境に左右されるのです。今回は、睡眠の質を高めるための腸内ケアについて紹介していきます。

睡眠トラブルが起きる原因


睡眠トラブルが起きる原因は、ずばり体内時計の乱れです。私たちが眠気を催すのは、脳の中心にある松果体から分泌される睡眠ホルモン「メラトニン」によるものです。メラトニンの1日の分泌は 体内時計によって管理され、朝日を浴びると分泌が止まります。その後、再び約15時間後に分泌量が増え始めます。しかし、昼夜問わず明るい環境にさらされることや、不規則な生活は、体内時計の乱れの原因になってしまいます。体内時計が乱れると、昼間に活動して夜に休息する人間本来の生体リズムが狂い、時差ぼけ状態になってしまいます。その結果、メラトニンの生成や分泌がうまくいかなくなってしまうのです。
また、ストレスも大敵です。緊張モードの交感神経の働きが夜になっても活発なままだと、交感神経からリラックスモードの副交感神経への切り替えがスムーズにいかなくなり、寝つきも悪くなってしまうのです。体内時計の乱れは、太陽の光を浴びることでリセットされます。本来の生体リズムを取り戻し、1日を快調にスタートさせるためには、毎日同じ時間に起床して朝日を浴びることが大切です。

腸が睡眠の質に関係している?


腸内細菌は、睡眠ホルモンの生成にかかわっています。メラトニンの生成には、必須アミノ酸の一種「トリプトファン」という栄養素が必要になります。しかし、トリプトファンは食品からしか摂取することができない栄養素なのです。そこで活躍するのが腸内細菌です。腸内細菌が肉や魚、乳製品、大豆製品などに含まれるタンパク質を分解・合成し、トリプトファンをつくることで、メラトニンの生成にかかわっているのです。腸には約100種、100兆個から600兆個の細菌がすみつき、互いに共存共栄しながら腸内フローラと呼ばれる生態系を形成しています。腸内細菌の数が多く、豊かでバランスのよい腸内フローラが形成されている腸ほど、メラトニンの生成も盛んになっていきます。

快眠には和食が最適


1日3回の食事は体内リズムを整えるだけでなく、腸内細菌を活性化させる唯一の方法となっています。腸内細菌が元気になり、善玉菌も優勢になると、腸の消化・吸収力が高まり、メラトニン生成の助けになります。そこでおすすめなのが、やはり和食です。和食には漬物や納豆、みそ、しょうゆ、酢といった善玉菌を多く含む発酵食品や調味料が使われています。また、善玉菌のエサとなる 食物繊維をたっぷり含んだおかずが数多くあります。発酵食品の中でも日本伝統の物には、日本人が昔から腸の中で育て続けてきた細菌の仲間が豊富に生きているため、腸内に馴染みやすいのです。他にもヨーグルトやチーズ、キムチなど様々な種類の発酵食品を食べることで、善玉菌は活性化します。善玉菌が優勢になると日和見菌が加勢し、腸内フローラが良好な状態に変わっていくのです。しかし、腸内細菌によいからといって同じ物ばかりの偏った食事はNG。腸内細菌のバランスを崩し、腸内フローラの脆弱を招いてしまいます。また、保存料や食品添加物を含む加工食品などは腸内細菌や腸粘膜を弱らせるので、できるだけ控えるのがよいでしょう。旬の食材を取り入れ、栄養バランスのとれた食事を心がけながら、発酵食品や食物繊維を含む食材を多めに摂りましょう。

まとめ


ここまで、腸内をケアして睡眠の質をあげる方法を紹介してきました。腸内環境は人間が健康に生活してくために欠かせない要因です。毎日の食事を健康的にして、ぜひ快適な睡眠、健康的な体を手に入れてくださいね!

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