深呼吸の効果とは?正しいやり方も解説

コラム

毎日忙しい現代人にとって、深呼吸は手軽で効果的なセルフケア法です。
長時間のデスクワークや過剰なストレスは、呼吸を浅くさせ、自律神経を乱したり疲労を蓄積させたりする原因となります。
この記事では、わずか数分の実践でストレスを軽減し、心身の健康を促進する深呼吸の効果と方法を解説します。

深呼吸で得られる健康効果

深呼吸とは通常呼吸の約2倍の空気量を出し入れする呼吸法です。この呼吸の違いが体と心に以下のような効果をもたらします。
 ストレス軽減と自律神経の調整
 身体機能の改善
 脳機能と免疫力の向上
それぞれ確認していきましょう。

ストレス軽減と自律神経の調整

深呼吸は、ストレスホルモン「コルチゾール」の分泌を抑制することがわかっています。
日常生活のストレスや不安感を効果的に軽減することで、交感神経から副交感神経優位の状態へと自律神経を整えます。

身体機能の改善

1~2分程度の深呼吸で、拡張期血圧が3~5%低下し、1日5~6回行うことで起訴血圧が持続的に低下します。
また、就寝30分~1時間前に~10分間の深呼吸を行うと、寝つきが良くなり睡眠の質も高まります。

脳機能と免疫力の向上

深呼吸をすると、脳への酸素供給量が増加して集中力や思考力が向上します。また、深呼吸による横隔膜の上下運動により、リンパの流れが活性化することで免疫機能が高まり、体の抵抗力も強化されます。

効果的な深呼吸の方法

深呼吸の効果を最大化するためには、正しい方法で行うことが大切です。
正しい深呼吸のやり方を解説していきますので、確認していきましょう。
1. 姿勢を正す:背筋を伸ばして、肩の力を抜いてリラックスした状態で椅子に浅く座ります。
2. 息を吐き切る:口をすぼめて体の中にある全部の空気を吐き出すイメージでお腹をへこませます。このとき、両手をお腹に当てると意識しやすいです。
3. 鼻から吸う:吐き切ったら、鼻からゆっくり空気を吸います。4秒カウントしながら、お腹が膨らむまで吸い込みます。
4. 口から吐く:8秒カウントしながら吸った息を吐き切ります。
5. 繰り返す:3~4を10回程度繰り返します。

深呼吸を成功させる5つのコツ



深呼吸によって、心身の健康を改善するコツは以下の5つです。
 正しい姿勢で行う
 呼吸のリズムを意識する
 習慣化する
 ポイントを間違えない
それぞれ解説します

正しい姿勢で行う

背筋を伸ばし、肩の力を抜いた姿勢で行うと呼吸効率が向上するため、硬くならずリラックスした状態で座りましょう。
また、お腹をしっかりと意識して深呼吸をすることで、横隔膜が柔軟になり呼吸が深まります。

呼吸のリズムを意識する

「吸う・吐く」の理想的な比率は1:2です。吸う時間より吐く時間を長くとることで副交感神経が優位になり、深いリラックス効果が得られます。焦らずゆっくりとしたペースを心がけましょう。

習慣化する

1日3回(朝・昼・晩)各5分間の実践で効果が2倍になります。長時間一度に行うより、短時間でも定期的に行う方が効果的です。タイマーや専用アプリを活用すると習慣化につながります。

ポイントを間違えない

深呼吸の効果が得られない主な原因は、
・息を吐き切れていない
・肩で呼吸している(胸式呼吸になっている)
・呼吸のペースが速すぎる
の3点です。特に息を十分に吐き切ることは次の深い吸気のために重要なプロセスなので、しっかりと行いましょう。

まとめ

深呼吸に慣れるまでは、1日5回×3セット(朝・昼・夜1回ずつ)から始めましょう。朝は体の目覚めや集中力の向上、昼は疲労回復、夜はリラックス効果を得るのに最適です。
深呼吸は継続することで私たちの体の健康状態を向上させます。
ストレッチや瞑想、入浴などと組み合わせをすると、相乗効果の期待もできます。道具も費用も不要な健康法なので、習慣化して健やかな毎日を実現しましょう。

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