汗による肌トラブルとは?症状や対処法を解説

コラム

夏になると「汗で肌がかゆい」「赤くただれて痛い」といった悩みを抱える人が増えます。
汗は体温調整に欠かせないものですが、肌にとっては刺激でもあります。
特に、汗をかいたまま放置すると、かゆみや発疹などのトラブルを引き起こすことも。
この記事では、汗による肌トラブルの種類や主な症状、日常でできる対処法をわかりやすく解説します。

汗による肌トラブルの種類

あせも

あせも(汗疹)は、汗が皮膚の中にたまり、毛穴が詰まることで炎症が起こります。小さな赤いブツブツができるのが特徴で、首や背中、ひじの内側など汗がたまりやすい部位に出やすく、軽いかゆみを伴うこともあります。

汗かぶれ

汗かぶれは、汗に含まれる塩分やアンモニアなどの成分が肌に刺激を与えることで起こる皮膚炎です。赤みやヒリヒリした痛み、かゆみが生じやすく、衣類の摩擦や蒸れが加わると症状が悪化しやすくなります。特にマスクや下着のゴム部分など、こすれやすい箇所にできやすいのが特徴です。

異汗性湿疹

異汗性湿疹(汗疱)は、手のひらや足の裏、指の間などに小さな水ぶくれができる症状で、強いかゆみや痛みを伴います。春から夏にかけて発症しやすく、汗やストレス、アレルギーなどが原因と考えられています。

汗荒れ

汗荒れは、汗によって肌が刺激され、赤みやかゆみが全体的に広がる状態です。乾燥してバリア機能が低下している肌は、特に汗の刺激を受けやすく、見た目にも荒れた印象になります。

汗による肌トラブルの症状

赤み

汗の刺激や摩擦により、肌が赤く炎症を起こします。特に、長時間汗が肌に残ったままだと、ほてるような感覚とともに赤みが現れます。

かゆみ

汗に含まれる塩分や老廃物が肌を刺激し、かゆみが生じます。強くかくことで皮膚が傷つき、さらに症状が悪化するおそれもあるため注意が必要です。

小さな発疹

あせもに代表されるように、汗が毛穴につまって起こる小さなブツブツした発疹が現れます。放置すると範囲が広がり、かゆみや炎症が強まることもあります。

ピリピリした刺激

汗によって皮膚がふやけた状態になったり、乾燥によってバリアが崩れたりすると、軽い痛みやピリピリとした刺激を感じることがあります。特に敏感肌の人に多く見られる症状です。

汗による肌トラブルの原因

肌トラブルの主な原因は、汗に含まれる塩分・アンモニア・尿素などによる刺激です。
また、汗をかいたまま放置すると、皮膚がふやけて摩擦に弱くなり、衣類やマスクの接触によって炎症が起きやすくなります。
さらに、通気性の悪い服を着ていると汗がこもって蒸れやすくなり、摩擦や刺激によって肌に負担がかかります。こうした状態が続くと、肌のバリア機能が低下して外部刺激に敏感になりやすくなります。

汗による肌トラブルの対処法

汗をこまめにふく

汗をかいたら、乾いたタオルやウェットシートなどでやさしく押さえるようにしてふき取りましょう。ゴシゴシこすると肌を傷つける原因になるため、やさしく押さえるのがポイントです。帰宅後や運動後は、なるべく早くシャワーを浴びて汗を洗い流し、肌を清潔に保ちましょう。

通気性の良い衣類を選ぶ

吸汗性・速乾性に優れた素材の衣服を選ぶことで、汗が肌にとどまる時間を減らすことができます。綿やメッシュ素材のインナー、ゆったりとした服装などを取り入れると、摩擦や蒸れの軽減につながります。

肌を保湿ケアする

肌が乾燥しているとバリア機能が低下し、汗による刺激を受けやすくなります。入浴後は保湿剤を使って肌をしっかりと保湿しましょう。アルコールや香料が含まれていない、低刺激性の保湿剤を選ぶのがおすすめです。

薬を使用する

かゆみや赤みが強い場合は、市販のかゆみ止めや抗炎症成分を含む外用薬を使うのもひとつの方法です。ただし、症状が長引いたり悪化したりする場合は、早めに皮膚科を受診することをおすすめします。

まとめ

汗は体温調節に欠かせませんが、肌にとっては刺激となり、さまざまなトラブルを引き起こす原因にもなります。
汗をかいたらこまめに拭き取る、衣類の工夫や保湿を心がけることで、肌トラブルの予防につながります。肌のコンディションに合わせた丁寧なケアで、快適な夏を過ごしましょう。

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