機能性食品「GABA」にはどんな効果がある?

近年注目を集める機能性成分「GABA」。商品のパッケージなどに記載されているのを目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
GABAには、血圧改善やストレス軽減など、現代人の悩みに効果があるとされています。
本記事では「そもそもGABAとは何か」「GABAの効果にはどのようなものがあるか」について解説します。
機能性食品「GABA」について興味をお持ちの方は、ぜひ参考にお読みください。
GABAとは?
GABA(ギャバ)はγ-アミノ酪酸(ガンマ-アミノ酪酸)の略称で、人間などの脳や脊髄に存在する抑制性の神経伝達物質です。興奮した神経を抑制する働きがあり、ストレスなどを緩和させてリラックス効果をもたらします。
本来GABAは、体内で生成される量だけで十分に足りるようになっていますが、睡眠不足や加齢などが原因で不足してしまうため、意識的に補ってあげる必要があります。
GABAの効果
GABAの効果には以下のようなものがあります。
1. 血圧降下
2. ストレス軽減
3. 睡眠の質向上
それぞれ解説します。
1. 血圧降下
GABAには、血管収縮を引き起こす物質を抑制することで、血圧上昇を防ぐ効果があると考えられています。
実際の研究でも、血圧が高めの方が一定量のGABAを継続的に摂取することにより、血圧降下が確認されています。ただし、効果の程度には個人差があり、摂取量や期間によっても結果は異なります。
2. ストレス軽減
GABAには、興奮性の神経伝達物質を抑制する作用があるため、精神的ストレスを軽減する効果があります。研究では、GABAを摂取すると脳のα波(リラックス時に出る脳波)が増加することが確認されており、ストレス緩和に効果的とされています。
3. 睡眠の質向上
GABAには睡眠の質を高める効果もあります。就寝前にGABAを摂取することにより、自律神経の副交感神経を優位にして、心身をリラックスした状態に導きます。これにより、眠りにつくまでの時間短縮や深い睡眠時間が増えることが確認されています。
GABAが含まれている食品
GABAは以下のような食品に含まれています。
1.発芽玄米:白米と比較して、GABAの含有量が数倍多く含まれています。GABAは水溶性のため、洗米する際に洗いすぎないように注意しましょう。
2.発酵食品:キムチ、チーズ、醤油、味噌などにはGABAが多く含まれています。ただし塩分含有量が多い食品も多いため、摂取する際には注意が必要です。
4.じゃがいも・かぼちゃ:GABAは水に溶けて流れ出るため、調理する際はスープにするのがおすすめです。
GABAを摂取する時の注意点3つ
GABAを摂取する時の注意点は以下の3つです。
1. 過剰摂取に注意
2. 薬との相互作用
3. 食品からの摂取を優先
それぞれ確認していきましょう。
1.過剰摂取に注意
GABAは安全性の高い成分ですが、過剰摂取により倦怠感や眠気を引き起こす可能性があります。摂取量の基本は一日に30mg。ストレス緩和や睡眠の質向上など目的によっては30~100mg/日を目安に摂取します。
2.薬との相互作用
GABAは睡眠薬や抗不安薬などの中枢神経系に作用する薬との併用で、薬の効果を増強させる可能性があります。処方薬を服用している方は医師に相談しましょう
3.食品からの摂取を優先
サプリメントよりも、まずは食品からGABAを摂取することをおすすめします。発芽玄米や発酵食品は、GABAだけでなく他の栄養素も豊富に含んでいるため、総合的な健康維持に役立ちます。
まとめ
GABA(γ-アミノ酪酸)は、血圧降下作用、ストレス軽減効果、睡眠の質向上など、現代人の健康課題に対して様々な効果が期待できる成分です。
発芽玄米や発酵食品などから摂取でき、適切な量で健康維持に役立ちます。ただし、過剰摂取や薬との相互作用には注意が必要です。日々の食生活にGABAを含む食品を取り入れて、健康な毎日を過ごしましょう。