糖質の大切さと怖さとは?正しい知識で体の健康を守ろう

コラム

「糖質制限」という言葉をよく耳にする昨今、糖質に対してマイナスのイメージを持つ方も少なくありません。しかし、糖質は私たちの体にとって欠かせない栄養素でもあります。
重要なのは、糖質の役割を正しく理解し、適切に摂取することです。本記事では、糖質の大切さと怖さの両面から、体の健康を守るための正しい知識をわかりやすく解説します。

糖質とは?基本を正しく理解しよう

糖質とは、三大栄養素のひとつである炭水化物の一部です。炭水化物は「糖質」と「食物繊維」に分けられ、このうち体内でエネルギー源として利用されるのが糖質です。

糖質は、構造によって単糖類、二糖類、多糖類に分類されます。
・ 単糖類:ブドウ糖、果糖など
・ 二糖類:砂糖、乳糖など
・ 多糖類:でんぷん(ご飯、パン、麺類に含まれる)

単糖類や二糖類は吸収が早く、すぐにエネルギーとして使われます。一方、多糖類は体内でゆっくり分解・吸収されるため、持続的にエネルギーを供給する特徴があります。
私たちが日常的に食べているご飯、パン、麺類、果物、砂糖などには糖質が多く含まれており、日本人の食生活において欠かせない存在となっています。

糖質が体にとって大切な理由

脳のエネルギー源となる

糖質の最も重要な役割は、体を動かすためのエネルギー源になることです。特に脳は、ブドウ糖をほぼ唯一のエネルギー源としています。そのため、糖質が不足すると集中力の低下や思考力の減退、疲労感などを引き起こすことがあります。

筋肉を動かすエネルギー源となる

糖質は筋肉を動かすエネルギー源としても欠かせません。運動時には筋肉に蓄えられたグリコーゲン(糖質が変化したもの)が分解され、エネルギーとして使われます。糖質が不足した状態で運動を続けると、筋肉が分解されてエネルギーとして使われてしまうため、筋力の維持や向上が難しくなります。

体温を維持する

適度な糖質摂取は体温の維持にも関係しており、糖質が極端に不足すると冷えを感じやすくなります。体温が下がると免疫力も低下するため、体調も崩しやすくなります。

糖質は「怖い」と言われる理由

血糖値の急上昇で体に負担がかかる

精製された糖質(白米、白いパン、砂糖など)を多く摂ると、血糖値が急激に上昇する「血糖値スパイク」を起こす場合があります。血糖値が急上昇すると、膵臓はインスリンというホルモンを大量に分泌し、血糖値を急速に下降させようとします。この血糖値の乱高下が、眠気や疲労感、集中力の低下を招き、体に負担をかける原因です。

余った糖質が脂肪として蓄積される

摂取した糖質が消費エネルギーを上回ると、余った糖質は中性脂肪として体に蓄積されるため、肥満につながります。
また、血糖値を下げるために分泌されるインスリンには、脂肪の合成を促進する働きがあります。そのため、血糖値スパイクによる大量のインスリン分泌は、通常よりも脂肪を蓄えやすい状態を作り出してしまうのです。

生活習慣病のリスクが高まる

糖質の過剰摂取が長期間続くと、インスリンの効きが悪くなる「インスリン抵抗性」が生じ、糖尿病のリスクが高まります。
糖尿病は心筋梗塞や脳卒中、腎臓病、網膜症などの合併症を引き起こす可能性がある深刻な病気です。このほか、高血圧や脂質異常症などの生活習慣病とも関連が深いことが分かっています。

糖質と上手に付き合うポイント

糖質と上手に付き合うためには、「量・質・タイミング」を意識することが大切です。
糖質を完全に避けるのではなく、適量を心がけましょう。活動量の多い日中は、ある程度糖質を摂ってもエネルギーとして使われやすくなります。
次に、白米や白いパンなどの精製された糖質ばかりでなく、玄米や全粒粉パン、野菜、豆類など、食物繊維を含む食品を選ぶと、血糖値の急上昇を抑えやすくなります。たんぱく質や脂質と一緒に食べることも、血糖値の安定に役立ちます。
また、夜遅い時間の糖質の摂りすぎは控え、朝や昼に適量を摂ることを意識すると、体への負担を減らしやすくなります。

まとめ

糖質は体にとって欠かせない栄養素であり、脳や筋肉を動かし、体の機能を支える重要な役割を持っています。一方で、摂りすぎると血糖値の乱れや脂肪の蓄積、生活習慣病のリスクにつながるという「怖さ」もあります。
大切なのは糖質を避けることではなく、量・質・タイミングを意識して正しく摂ること。糖質の大切さと怖さを理解し、無理のない食生活で体の健康を守っていきましょう。

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