なんとなく胸が苦しい……狭心症の自覚症状と検査

コラム

血栓症はなぜ怖い?  血栓症のリスクを知ろう心臓の病気は健康に自信がある方でも抱えている可能性があります。
もし胸が締め付けられるような感覚に心当たりがあるようでしたら、たとえ健康診断などでは問題なしと言われていたとしても要注意です。
狭心症をはじめとした心疾患は命の危険に直結しています。
「今は忙しいから」と病院の受診を先送りにした結果、手遅れになるというケースは少なくないのです。
狭心症の自覚症状と病院の検査についてご紹介しますので、ぜひご参考になさってください。

狭心症の症状

・自覚症状について

狭心症について、心臓病イコール心臓の痛みというイメージを持っている方は多いのではないでしょうか。
動脈硬化、狭心症、心筋梗塞の主な自覚症状は、「胸がなんとなく苦しい」「胃部不快感」「きゅーっと胸が締め付けられる」などです。
また、肩こりなどを訴える声もあります。
「心臓につながる大きな神経の通り道に自覚症状が出る」と覚えておくといいかもしれませんね。

・心臓の状況を理解しよう

狭心症は発見が遅れると心臓に致命的なダメージを与える病気です。
自覚症状が出たとしたら、すでに心臓の筋肉は酸欠状態に陥っています。
放置すれば安静時にも症状が出るようになり、やがて壊死に至るでしょう。
心筋が壊死する段階ではもう狭心症ではなく「心筋梗塞」という病名に変わります。
心不全に陥るほど重篤な心筋梗塞の治療法は心臓移植しかありません。

狭心症を予測する検査

狭心症を予測する検査

・エコー検査で心臓や血管の状態を知ろう

心臓は代替えの効かない臓器です。
人工弁などの医療器具が開発されていますが、現時点では生来の心臓と同等の品質のものは存在しないので、いかに病気を防ぐか、現存する機能を維持するかが課題となります。
狭心症を防ぐには、動脈硬化や冠動脈の状況を調べる検査が必要です。
有効性の高い検査項目としては心電図、心臓エコー検査、頸動脈エコー検査、胸部CT検査、胸部MRI検査、血管造影検査などがあります。
エコー、CT、MRIはいずれも画像検査です。CT、MRIは静止した状態を描出する画像検査としてよく用いられます。
これに対してエコー検査では超音波を調べたい部位に当てて解析し、体内のリアルタイムの活動を描出できます。
心臓や血管の動き、血液の流れを観察したいのであればエコー検査をおすすめします。

・画像検査は人間ドックで受けたい

各種画像検査はそれぞれに強みがあるので、一概にどの検査項目が優れているとは言い切れない側面があります。
動作をリアルタイムで視診するならエコー検査。
血管塞栓の有無を詳しく知りたいならCT検査。
残存する心機能の程度を知りたいならMRI検査といった具合です。
短いスパンで検査を受ける場合にはエコー検査がおすすめですが、より詳しく調べるのであれば複数の画像検査と、より詳しく調べるのであれば複数の画像検査とその他の検査の組み合わせが必要になるでしょう。
経費や検査待ちの時間的負担などを抑えたい方には、人間ドックという方法を検討していただきたいと思います。

人間ドックは調べたい内容に沿った検査項目をセットで受けられ、検査結果に応じて確定診断まで進めることができ、さらには検査費用も優遇される唯一の方法です。
心臓の健康状態を調べる場合には、検査機器を備えた病院で相談してみてください。

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