骨盤は内臓のゆりかご……レントゲン検査だけではダメな理由

コラム

骨盤は内臓のゆりかご……レントゲン検査だけではダメな理由人の身体は内臓などの柔軟な組織を、骨格や筋肉で支えることで正しい位置を保っています。
頭骨や骨盤は特に重要な役割を担っており、例えば頭骨が歪めば脳や神経に重大な異常が発生するでしょう。また、骨盤が歪めば循環器系や神経系をはじめとした多くの器官に支障をきたすようになるはずです。
骨盤はいわば内臓のゆりかご。しかし、それほど重要なパーツであるにも関わらず、健康状態を確認するための検査では邪魔者扱いされてしまうケースがあります。

どんな検査で骨盤が邪魔になるのか

・レントゲン検査と骨盤
健康診断でも実施されるためよく知られているレントゲン検査は、画像検査の中で最も基礎的な種類です。エックス線が人体を透過する性質を利用した画像検査で、体内の様子を簡単に可視化できるため、活用頻度が高くなっています。
しかし、レントゲン検査には大きな問題があります。
骨格に隠された部位を写せないという性質です。そのため、骨盤に隠された臓器や血管の状態を確認するには別の手段を取らなければなりません。

・骨盤内の病気への対処
骨盤内部の病気はどちらかというと女性がハイリスクなので、ぜひ女性の皆さんには注意していただきたいと思います。
女性特有の器官である「卵巣」「子宮」に対しては「経膣超音波検査」が必要です。ほかの手法では画像化できないためです。 その他の骨盤部の病気に対してはMRI検査を選択するといいでしょう。

レントゲン検査の問題をクリアするMRI検査

骨盤は内臓のゆりかご……レントゲン検査だけではダメな理由
・「磁場」を利用した検査方法
MRI検査は精密検査などで運用される高度な検査項目です。
病気が疑われる部位に磁場を発生させ、その応答を解析して立体的な画像を生成する方法で視診を可能にしています。
MRIは水分が多く含まれる臓器などを映し出すのを得意としています。また、X線と違い骨の影響を受けないため、骨の裏側でも観察できるのです。

・精密検査レベルの検査項目は人間ドックで
保険適用の場合、レントゲン検査ならば一部位につき1,000円以内で受けられますよね。MRI検査の場合はそうはいきません。単独で検査を受けても2万円から3万円の費用が発生します。
しかも、MRI検査で病巣が発見されればその後の検査もそれぞれに予約し、通院しなければなりませんし、その都度待ち時間や費用が発生するわけです。
MRI検査をより効率的に受診する方法として「人間ドック」があります。MRI検査や血液検査の他、状況に応じて検体検査まで受けられる唯一の形式です。
通常ならば確定診断までかなりの期間を要するため、病気を発見しても治療開始まで無駄な待ち時間を耐えなければなりません。
特に骨盤内部の臓器の健康が不安な方は、ぜひ人間ドックでのMRI検査受診を検討してみてください。

人間ドックでは検査単独の費用ではなく、総合的な予算と調べたい内容で検査項目を組み合わせます。結果的に、それぞれの検査費用を合わせた額よりかなりお得に受けられるようになっているので、「どの検査を受ければいいのか分からない」という方や、「いろいろ調べたいけどそんなに予算も時間もかけられない」という方にうってつけの受診方法なのです。 検査に興味を持っている方は、まずはお近くの医療機関へ相談なさることをおすすめします。

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