増え続ける心疾患……診断に「PET/CT検査」が有効?

コラム

増え続ける心疾患……診断に「PET/CT検査」が有効?先進医学による高度な検査が普及しつつありますが、残念ながらそれが「どんな検査である」ということまではあまり知られていません。
実施する病院が増えてきた「PET/CT検査」もそうした検査のひとつです。「がん」の診断に有効と言われる項目ですが、実は心疾患に対しても効果があることをご存知ですか?

増え続ける心疾患と診断

・心疾患の増加
患者数の増加率トップを記録している病気は悪性新生物です。ただし、心疾患についても見過ごせないほどのリスク増加を示しています。厚生労働省の平成26年患者調査によると、前回調査時に比べて男性は6万5千人、女性は5万2千人患者数が増加していたそうです。
心疾患の総患者数は172万9千人。これは治療を受けている患者数の記録なので、潜在的な心疾患の患者数となればさらに膨れ上がることでしょう。

・心疾患の診断
心疾患にはさまざまな病気があり、治療のためには病気の種類を鑑別しなければなりません。心疾患の診断は心臓超音波検査、胸部レントゲン検査、心電図検査、心臓カテーテル検査などを用いて行います。

人間ドックとPET/CT検査

・心疾患の診断にPET/CT検査が適用されるとき
狭心症や心筋梗塞、心臓肥大などの病気を発見するための基礎的な検査には「PET/CT検査」は含まれません。主に人間ドックなどで実施される高度な検査であり、費用も高額になるためです。しかし、心臓超音波検査などの結果治療が必要であるとなれば、治療方針や具体的な方法を探るために「PET/CT検査」が必要になる可能性があります。

・PET/CT検査について
PET/CT検査は単独で10万円以上の費用が発生する高度な検査項目です。体内でブドウ糖と似た動きをする放射性同位体の薬剤を投与し、その動きを観察して心臓の筋肉が生きているかどうかを探ります。心臓の手術には必ずリスクが伴うため、治療の成功率をこうして事前に判定するのです。
心疾患が疑われる段階で検査を受診する場合、単独でひとつひとつこなしていくよりも人間ドックのコースを利用することをおすすめします。人間ドックは病院で実施している高額な検査をお得に組み合わせられる唯一の方法です。医療費を少しでも抑えたいと考える方はぜひ利用を検討なさってください。

増え続ける心疾患……診断に「PET/CT検査」が有効?
人間ドックで選べる検査項目は血液検査からPET/CT検査まで幅広く、また、必要に応じて実施するかどうかも変わってくるため、費用面だけではなく肉体的な負担も最小限にとどめられます。まだ人間ドックを経験したことがないという方は、まず面識のある医師などに相談してみてはいかがでしょうか?

関連記事一覧