人間ドック「MRI検査」は脳血管疾患の早期発見におすすめ! 

コラム

人間ドック「MRI検査」は脳血管疾患の早期発見におすすめ! 病院ではさまざまな検査を受診できます。ただし健康な平常時の状態で、高度な検査を受ける方はそれほど多くないのではないでしょうか。
心疾患や脳血管疾患、がんといった病気は、「サイレントキラー」と呼ばれるほど静かに発症し、進行します。これらを早期発見するために、人間ドッグをはじめとする定期検診が実施されるのです。
定期的な検査におすすめの項目として、脳血管疾患の検査に効果的な「MRI検査」をご紹介します。

脳血管疾患と日本人

●脳血管疾患の罹患率
厚生労働省によると、脳血管疾患の患者数は117万9千人(平成26年 患者調査時点)とのこと。
この数字は「治療を受けた患者」あるいは「受けている最中の患者」を数えたもので、潜在的な患者数はさらに多いはずです。ただし、脳血管疾患による死亡数は徐々に減少しています。

●脳血管疾患を「死因」とする死者
政府統計によると、平成27年の日本人の死因ランキングで「脳血管疾患」は4番手に位置しています。その人数は107,000人。
前回調査に比べてやや減少してはいますが、「脳血管疾患」はいまだに致死性の高い病気なのだと考えていいでしょう。

定期的な検査には人間ドックの「MRI検査」を

人間ドック「MRI検査」は脳血管疾患の早期発見におすすめ! 
●「MRI検査」をおすすめする理由
「MRI検査」は、普段の健康診断などの一般検診では選べない高度な画像検査です。どんな検査なのか詳しく見てみましょう。

●「MRI検査」とは
「MRI検査」とは、「磁気共鳴画像診断」という意味。
基礎的な画像診断はエックス線を利用しますが、MRIでは磁気を利用して体内を透過し、画像化します。この検査では、エックス線によるレントゲン撮影では画像化できない脳などの部位も診断できるのです。
また、レントゲン検査、CT検査ではわずかではあるものの被爆してしまうのに対し、MRIでは放射線を使用しないので被爆のリスクはありません。
これらの特徴から、「MRI検査」はメリットが大きい検査項目として評価できます。

●人間ドックの「MRI検査」について
病院で「MRI検査」を単独で受診する場合には、だいたい2万円台の費用がかかります。
病気予防のために受診するのであれば全額自己負担となり、病気の経過観察としての受診であれば保険が適用され3割負担となります。「まだ病気とは言われていないが不安がある」という方の場合、ほかの生活習慣病に対する警戒も必要なのではないでしょうか。

人間ドックで「MRI検査」を受ける多くの方が、ほかの検査と組み合わせた「脳ドック」を選んでいます。脳ドックの費用は4万円から9万円程度というケースが多く、組み合わせる検査項目によっては、それぞれ単独で受診するより費用を抑えられます。
また、全身をターゲットとした検査項目も希望に応じて追加できるので、もし「MRI検査」を検討するのであれば人間ドックで受診することをおすすめします。

数ある医療発想の中に、「先制医療」という考え方があります。
病気は初期治療が肝要だと言いますが、発症以前に予防できればそもそも治療が必要なくなるのです。
どんな治療であってもある程度は身体に負担がかかってしまうもの。健康寿命の延伸には先制医療的な取り組みが有益なのです。病気の発症を待って治療を行うのではなく、積極的に予防していく必要があります。そのための病院との付き合い方を、ぜひ医師と相談してみていただきたいと思います。

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