動脈硬化は「死の病」動脈の状態を定期的に確認しておこう

コラム

動脈硬化は「死の病」動脈の状態を定期的に確認しておこう日本は比較的文化的な環境が整っており、体調が悪くなれば誰もが病院を受診できる国です。しかし、医療技術が高度に進歩した現代においても「不治の病」は数多く、中には静かに発生して進行し、突如として患者の命を奪ってしまうようなものも珍しくはありません。
特に生活様式が西洋化した現代、ハイリスクとなった病気に「動脈硬化」があります。
血管障害は最終的に命を脅かす病気なので、発生する前に防ぐ意識を持っていただきたいと思います。動脈硬化の予防には定期的な体の状態観察が欠かせません。動脈硬化の危険性と、予防のために必要な検査項目などをご紹介します。

動脈硬化の危険性を知る

・日本人の死因ランキングから
動脈硬化という疾患名は非常に有名ですが、それでもなお多くの方がいつの間にか発症しているものです。静かに、徐々に進行して命を奪う病気として、あらゆる年代、性別の人々が同じように動脈硬化のリスクを有しています。
厚生労働省が管理する人口動態統計を見ると、動脈硬化の関連疾患が必ず毎年死因ランキングの上位に名を連ねている状況です。平成27年のデータによると、2位の「心疾患」、4位の「脳血管疾患」、9位の「大動脈瘤およびかい離」を合わせて25.2%となり、日本人の死因全体の4分の1以上におよびます。さらに血管障害は他の病気も引き寄せるため、実際にはこの数字以上の危険性を孕んでいると考えるべきでしょう。

・動脈硬化のサイン
動脈硬化と関連疾患を自覚する手がかりとして、胸の痛み、背中の痛み、原因不明の腹痛などがあります。
基本的に動脈硬化は表面的な症状がないのですが、動脈瘤などに発展している場合には痛みなどの違和感が出るケースが多いようです。
喫煙や飲酒、ストレス、運動不足によって血管の状態は悪化しがちなので、心当たりがある方は十分注意してください。

動脈硬化を調べる検査

・主な検査項目
動脈硬化を調べるための検査項目は以下の通りです。一度にすべてを行うのではなく、医師と相談して状況に応じた項目を選び、組み合わせるようにしましょう。

・血液スクリーニング
総コレステロール、LDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪、リポたんぱくなどの数値が動脈硬化の危険度を現します。
特に、C反応たんぱくが検出されたとしたら炎症反応が起こっている証拠です。他には微量アルブミンの炎症反応の指標になります。

・インスリン抵抗性指数
すい臓の活動を見る項目で、これも血液検査の一環として数値が出ます。インスリン分泌量が多いほど動脈硬化の危険性は高まります。

・頸動脈超音波検査
動脈の状態を画像化して視診する検査項目です。太い血管が表面に出ている頸部が一番簡単に検査できる部位です。

・血管脈波検査
血管の輸血機能を調べる検査です。血管の活動性から、動脈硬化の度合いを確認できます。

・CT検査
腹部および胸部の断層画像検査によって血管の状態を調べます。

・動脈硬化の予防には人間ドックを
サイレントキラーと呼ばれる病気の発生を食い止めるのは難しいですが、定期的に検査を受けていれば予兆を察知して対策を講じる余地が生まれます。また、早期発見と早期治療開始によって予後は確実に改善します。そのためには定期的な検査が欠かせません。
一般的な項目としての血液検査は定期検診の項目にもありますが、血管の状態を調べる画像検査は基本的に人間ドックの領域です。このため、動脈硬化による死亡リスクを低減するには人間ドックの受診が必要なのです。

動脈硬化は「死の病」動脈の状態を定期的に確認しておこう
「人間ドック」と言うと身構えてしまう方が多いようですが、かかりつけ医を見つけておきさえすれば説明などの負担はなくなります。「もしかしたら病気ではないか?」という不安から別の病気が引き起こされるケースもあるので、定期的な検査は精神衛生の観点からも大きな意義があるわけです。
健康管理のためには、なるべく自宅から通える範囲内で決まった病院を探しておくことをおすすめします。

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