ストレスが原因で発生する病気にはどのようなものがあるのか

コラム

日本はストレス社会と呼ばれています。「イライラを感じるか」「ストレスを感じているか」という調査では、なんと日本は世界で第1位だったのです。
自殺率も世界で18位と高く、また、ストレスを要因とする成人病や神経障害なども増えているそうです。
しかし、ストレスは目に見えるものではありません。
そのため多くの方が我慢に我慢を重ね、健康診断や人間ドックで異常が見つかるまで放置してしまうのでしょう。
まずはストレスが蓄積しているとどのような症状が現れるのか、そして、それを放置するとどのような病気に発展するのか把握しておくことをおすすめします。

ストレスが蓄積した時のサイン

・身体症状
ストレスが蓄積した時の身体症状は、主に「疲労感」「イライラ」「緊張」「不定愁訴」「だるさ」「腹痛」「頭痛」「肩こり」「腰痛」「眼精疲労」「胸やけ」などです。
また、自律神経失調症に至った場合は体温調節に問題が出てくるはず。手足の冷たさもまたストレスの表れです。
これらは精神症状と密接に結びついており、いずれも慢性的に続くケースが少なくありません。しかも、「どこがどのように痛い」「どこがどのように不快である」と特定しにくいため、病院で診察を受けても投薬などの治療を受けられない可能性が高いのです。血液検査などで異常が見られない範囲内であれば、ストレス解消が最大の治療法と言えるでしょう。

・精神症状
身体症状と結びついて現れる精神症状は、肩こり、腰痛、自律神経失調症などの陰に隠れがちです。
「不眠症」「うつ病」「攻撃性の高まり」「涙もろくなる」「憂鬱」「不安感の高まり」などが精神面で現れたなら、それは本人の持つストレス耐性を、蓄積したストレス量が超えつつある証明に違いありません。
心身が発するSOSを取りこぼさないようにしてください。

ストレスを放置した場合に起こる病気

・身体的な病気
・耳鼻咽喉科領域「メニエール病」
・消化器系「消化器系の潰瘍」「過敏性腸症候群」「潰瘍性大腸炎」
・整形外科領域「腰痛」
・皮膚科領域「じんましん」「アトピー」「円形脱毛症」
・循環器系「高血圧」「狭心症」「心筋梗塞」
・その他「肥満」「糖尿病」「緊張性頭痛」「睡眠障害」「過食症」「拒食症」

これらの危険性があります。
また、免疫機能も低下するので感染症リスクが高くなるでしょう。

・精神的な病気
・夜尿症
・適応障害
・うつ病

成人してからの夜尿症はストレスの発露である可能性が高いでしょう。うつ病に関しては命にかかわる問題なので注意が必要です。

病院でストレスについて調べる


・ストレスチェック
労働安全衛生法で、事業者へのストレスチェック制度が義務化されました。病院ではストレス外来が設けられるなど、ストレスチェックの意識は高まっています。
病院で受けられるストレスチェックは問診が中心です。

・人間ドックでチェックする場合
ストレスの有無を検査する方法としては、血液検査によるコルチゾール値と副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)値の検出です。
脳がストレスを感じていると副腎皮質ホルモンであるコルチゾールが増加するためです。
また、24時間の蓄尿検査で遊離コルチゾールの測定を行います。
うつ病に関しては睡眠や食欲、精神運動状態などの項目に分けて心身の状態を採点し、判定します。
ぜひ病気に発展するまでにストレス状況の確認を行い、ストレス対策を講じてください。

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