ヘッドホン難聴って?人間ドックで分かる耳の病気

コラム

聴力の衰えは年齢を重ねていく上である程度仕方のないことではありますが、それは本当に年齢だけのせいなのでしょうか?
もしかしたら、本当の原因は耳の病気にあるかもしれません。
だんだん聴こえにくくなっているからといってすぐに年齢のせいにはせずに、人間ドックで耳の検査をしっかりと受けるようにしましょう。
今回は耳の病気の種類とそれを発見するための検査方法について紹介します。

若者に多い「ヘッドホン難聴」とは?

耳の病気には「中耳炎」「耳下腺炎」「外耳道異物」などがありますが、最近では「ヘッドホン難聴」(イヤホン難聴)という耳の病気が若者達の間で増えているそうです。
ヘッドホン難聴とは名前の通り、音楽を大音量で聴くことで聴力が低下する感音難聴のことで、ヘッドホンをよく使用する人をはじめとして、コンサートやクラブなどに行く人にも発症しやすくなっています。

内耳の蝸牛(かぎゅう)と呼ばれる部分には「有毛細胞」という音を感じ取る細胞があり、そこが大きな音によってダメージを受けることで、聴こえが悪くなったり耳が痛くなったりしてしまいます。
難聴の程度が軽ければ時間の経過と共に有毛細胞が修復されて元に戻るのですが、翌日以降も症状が続いている場合は、耳鼻咽喉科を受診するようにしましょう。

■ 人間ドックにおける耳の検査方法

人間ドックにおける耳の検査方法としては「オージオメーター」という専用の機械を使って聴力を調べる方法が有名です。
オージオメーターのヘッドホンを装着し、左右の耳にそれぞれ高周波と低周波両方の音を出して、それを聴き取れるかどうかをチェックしていきます。

このオージオメーターを使った検査はほとんどの病院で受けることができますが、耳鼻咽喉科のある病院の人間ドックであれは、以下のような専門的な検査も受けることができます。

・語音聴力検査
言葉の聴き取りを測定するための検査

・聴性脳幹反応検査(ABR)
赤ちゃんや意思の疎通が難しい方を対象にした、脳波を利用して聴力を測定する検査

・ティンパノグラム
小型の機械を耳の中に差し込んで、どのように鼓膜に音が伝わるかを調べる検査

いずれの検査も所要時間が数分と短く、また痛みもないので気軽に受けることができます。

■ 人間ドックで耳の病気を早期発見しよう

耳は年齢と共に必然的に衰えていくものですが、若年であるにも関わらず急に聴こえが悪くなった場合は、それは難聴の前触れかもしれません。
耳の病気は治療のタイミングが早ければ早いほど回復する可能性が高くなるので、定期的に人間ドックを受けて早期発見に努めていきましょう。

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