喫煙者なら受けておきたい4つの人間ドック検査

コラム

タバコが健康に良くないことはあちこちでいわれてきているので、耳にタコができている喫煙者の方も多いことでしょう。
喫煙しているからといって、必ず健康を損なうわけではありませんが、喫煙するとかかりやすい病気があるのも事実です。
そこで今回は、喫煙者が人間ドックを受ける際に受けておくべき検査についてご紹介します。

① 胸部CT検査

喫煙者がかかる病気として真っ先に思い浮かぶのは、肺がんではないでしょうか。
「CT検査」とはX腺を細かく当てて撮影し、断層写真をコンピューターで処理したもので、レントゲンよりも細かく体内を診ることができるので、肺がんの発見には必要不可欠な検査となっています。
もし、がんがあればはっきりした白い影が映り、さらにがんの大きさや場所、周辺組織への浸潤度、良性か悪性か、転移する可能性があるかどうかまで診断がつきます。

またCT検査では肺がんのほかにも、喫煙者がかかりやすい「慢性閉塞性肺疾患」も見つけることができます。
慢性閉塞性肺疾患とは長い喫煙習慣によって肺胞が肥大化して機能しなくなり、体内の酸素と二酸化炭素の交換率が悪くなる病気です。
日常的に息切れしやすくなる上に、放置すると肺そのものが肥大化し、すぐそばの心臓を圧迫して心疾患を招くこともある、恐ろしい病気なので早めに発見しておきたいところです。

② 肺機能検査


肺機能検査とは「スパイロメーター」という機械を使って、肺活量やパーセンテージ肺活量、努力肺活量など、肺がどれくらい機能しているかについて調べる検査です。
検査をする際はノーズクリップをし、筒型の検査器に何度か思いきり息を吹き込んで測定します。
喫煙することで肺機能が低下してしまうので「パーセンテージ肺活量に異常があれば肺の容量が小さくなってきている」「呼吸を吐き出す勢いが弱まっていれば空気の通り道が狭くなっている」というように、肺の現在の状態について知ることができます。

③ 経皮的動脈血酸素飽和度測定

別名「酸素飽和度検査」ともいわれている、血液中にある酸素と結びついているヘモグロビンの割合を調べる検査です。
光を利用するので痛みはなく、パルスオキシメーターという機械に指先を入れるだけで検査結果が表示されます。
血中の酸素濃度が低下するということは、肺のガス交換機能に問題が生じているということになるので、数値が低いと慢性閉塞性肺疾患や肺がんなどが疑われます。

④ 喀痰細胞診検査

痰を調べて肺の異常を見つける検査です。
痰の中には肺から排出された細胞が含まれているため、調べることで肺の中で起きている異常を具体的に知ることができ、結核や肺炎、気管支炎などのほか、肺がんを見つけ出すことも可能です。

今回は喫煙者にオススメの人間ドックの検査を紹介しましたが、これらの検査をオプションでバラバラに受けるよりも「肺ドック」という、肺機能に関する検査をひとまとめにしたコースを受けた方が効率的です。
肺ドックを受ければ、肺の表面の膜にできる悪性胸膜中皮腫、結核などの病気を発見することもできるので、喫煙をしている方は人間ドックに肺機能についての検査を追加することをオススメします。

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