2015.12.28

健康診断と人間ドック、同じじゃないの? 何が違うの?

ヘルシンク

人間ドックまめ知識

日本では国家単位で予防医療に力を注いでいます。
「がん」の罹患率が上昇し続ける状況の中で、長引く病気治療に伴う医療費増大を防ぐためです。「がん」は日本人の死因トップを独走しており、2015年に発表された前年のデータによると、次点の心疾患196,000人に対して「がん(悪性新生物)」による死亡者は370,000人を記録しました。
他の病気にも言えることですが、病気からの回復を目指すならば早期発見が欠かせません。
そのために行われるのが「健康診断」と「人間ドック」なのですが、この2つの違いを皆さんご存知でしょうか?



身体の健康状態を知るために

「健康診断」も「人間ドック」も、身体の健康状態を知るために行うという点は共通しています。 それぞれどのように違うか、定義を把握しておきましょう。


■ 健康診断の定義


健康診断は学校、会社などで毎年行われる検査のことです。
労働基準監督署に定められた「労働安全衛生法」によって事業者は1年に1回、定期的に職員にこの機会を提供する義務があります。日本の社会人は職場や検診センター、居住地域の自治体で健康診断を受けているはず。
法律で規定された項目だけを検査するので、万が一検査項目に漏れた疾患があっても発見できません。



年代で見る病気リスクと受けるべき検査項目

日本人の病気死亡率を見てみると、全年齢で死因の病気としてトップに上げられる悪性新生物の割合が格段に伸びるのが30代です。
20代後半の339ポイントと30代前半の802ポイントでは倍以上に増えています。
こうした側面から受けるべき人間ドックの検査項目を考えてみましょう。


■ 人間ドックの定義

人間ドックは基本的に自費です。法的な定義がなく、健康診断よりも多くの検査項目を行う精緻な検査となります。
検査項目の多さが健康診断と比較にならないため、健康状態で気になる所がある個人が任意で受診する形態です。健康保険の対象外となる項目も多いため、保険適用外となる可能性は高いでしょう。

このような違いから、健康診断の費用は無料から1万円程度、人間ドックの場合は最小でも2万円という費用が掛かります。


健康診断と人間ドックを上手に使い分けよう!

社会人は30代後半になると病気理由の死亡率が目に見えて増加していきます。
生活習慣病と呼ばれる重大疾病の罹患率も上昇するので、「病気にかかるリスクの前では、誰もが平等」であることを念頭に置いて早めに備えるようにして下さい。
日々の体調などをセルフチェックするだけでも健康への意識は変わっていくはずですが、これに健康診断と人間ドックを効率よく組み合わせれば、いざと言う時にも素早く病気の発生に気付けるはずです。

生涯の健康を考えて健康診断と人間ドックを使い分けるには、まず日ごろから自分で体温や血圧を記録したりして、健康診断の結果から病気のサインを読み取れるように準備しておく必要があります。
健康診断の検査項目は国によって日本人に多い病気に関連した部分に限定されていますが、これによってどんな病気のリスクが高くなっているか、また、どんな病気の発症が疑われるのかを読み取れるようになっているのです。

年1回の健康診断で病気の兆候をチェックし、これで気になる項目があれば人間ドックで、目的に合わせた検査を組み合わせて詳しく状態を把握しましょう。
人間ドックにはさらに「基礎ドック」と「専門ドック」があり、もしも健康診断の段階でがん、脳、婦人科、心臓など、特定の部位に異常が見られると分かった場合、あるいは自分自身で自覚症状を持っている場合には「専門ドック」を。そうでない場合には生活習慣病に関わる検査項目を中心とした広範囲な「基礎ドック」を選んで下さい。
人間ドックを受ける決心をしたけれど内容については迷いがあるという時には、医師に相談して検査項目を選ぶことをおすすめします。